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目をつぶったまま手を広げて前のめりになると、大きな胸板に手が届いた、そして幹のような体にしがみつく
「ああっ!・・・ブラック・・・あなたが殺されるかと思った 」
「あたしもよ・・・・あなたに何かあったら生きていけないわ」
そして再びブラックの大きな腕に包まれた
これほどの安心感・・・・麗奈は震えながら涙を流してしゃくりあげた
「・・・・どうやらその方が落ち着くまでしばらく待った方が良さそうですね、私達は他の患者さんを見てますから、また呼んでください 」
隊員はそう言い残して自分の持前に戻った、怪我をしていないか子供を調べている、その横で母親が興奮して騒いでいる
店内は騒然としていた、店内にいる人全員がありったけの声を張り上げているようだった
奥で客の男性が興奮した怒声をあげている
無線の声があちこちからひっきりなしに聞こえ、遠くでは女性が泣いている
麗奈は落ち着こうとした冷静に話をしなければ・・・・・
しかし実際は叫び出したい気分だった
彼が犯人に向かって銃を突きつけた瞬間、麗奈は自分も撃たれるんじゃないかと身震いした
しかしブラックの真剣な瞳を見つめていると、彼は絶対に自分を守ってくれるという信頼が心の中に生まれた、あの瞬間を思い出すとまた涙があふれた
自分は昔から泣き虫じゃなかったし、泣いても何も変わらない
体を張って自分やこの店の人を守ってくれた彼の方が、ずっと大変な目にあったのだから、いつまでもめそめそしてはいられない