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ローラントはなぜ、今は亡き前宰相のことを調べていたのだろう。
ルクレシアが知るローラントは、政治や人脈作りに無縁な自由を望む傾向にあった。
しかしそれは、上辺だけの顔だったのだろうか。
（でもわたしは双子よ。誰よりもローを理解している。それなのにローの行動が理解できないなんて……）
ルクレシアが悲しくなっていると、ムスカが声をかけてくる。
「……フィオナ嬢の元婚約者の父、スタンガルド侯爵もまた、前宰相の側近。ローが前宰相について情報を集めていたのは、Ｖの指示じゃないかな。それがたまたまアルマ人や色なしの人身売買に繋がっていただけで」
（だったらＶは、アルマというより……前宰相に関係ある人なの？）
ローラントが前宰相のことを嗅ぎ回っていたから、オリヴァー王はミハエルに殺害を命じ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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