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田中なす@末
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らみょん
12
第40話 黒龍フリーデ
nc side
ガイストに言われた通り、シェラー神殿まで来た。白龍が復活したからなのか、第一階層にいた魔物達は1体もいなかった。第二階層も難なく通り抜け、第三階層…黒龍フリーデが眠っていた神殿のあるところまで来た。
その神殿の近くまで来ると、そこにいたのは力なく横たわり、衰弱しきっている黒龍フリーデだった。
ナハト(nc)
「黒龍、フリーデ…。」
僕がそう呟くと、黒龍は目線だけを何とか僕の方に向けて、小さく言った。
黒龍フリーデ
「…君は、ムーンライズ一族の……。」
nc
「ユオ・ムーンライズ。…黒龍フリーデ、白龍ウンハイル討伐のため…力、貸してほしい。」
黒龍フリーデ
「討伐、か。…そうだな、奴を止めなければこの国は焦土となるやもしれんからな。」
そう言うと黒龍は、その体をゆっくりと起こす。その体には至る所に古傷があった。おそらく大昔、白龍を封印するために負ったものだろう。
黒龍フリーデ
「…だが我が力は、封印に力をほとんど消費している。残った力を分けることはできるが、それでも討伐するのは難しいかもしれんぞ。」
そう言われると、僕は自然と笑みが零れていた。
nc
「大丈夫、今地上で戦ってるのは信頼できて、尚且つ強い人達だから。…僕達、いれば……白龍討伐も夢じゃない。」
黒龍フリーデ
「そうか。君も、その仲間達も頼もしいものだな。」
黒龍は両手を僕に向けると、僕に向かって自身の残りの魔力を全て分けてくれた。
nc
「…ありがとう。……じゃ、行ってくる。」
黒龍フリーデ
「白龍ウンハイルと…この街を、頼む。」
その思いを受け取った僕は転移魔法でガイスト達が戦っている場所の近くまで転移した。
戦況を簡単に確認すると、少しこっちが押され気味だった。白龍の鱗に魔法耐性が付いているせいもあるけど、図体がそれなりに大きな上に、政庁に攻撃されると多くの民間人に被害が出る。前に教会で戦ったキメラ戦と違って、守る物がある上にキメラ以上に厄介かもしれない相手に手こずるのも無理ないかもしれない。
nc
「ガイスト、リリア…!」
ガイスト(md)
「ナハト…その様子だと黒龍の力を借りられたみたいだね。」
リリア・エーテルワイズ(li)
「借りたのはいいけど、どうする?」
md
「その力の使い方はナハトに任せるよ。」
nc
「え…?」
ガイストのその言葉に僕は困惑した。てっきりガイストには何か考えがあって僕に黒龍の力を借りに行かせたものだと思ってた。
md
「確かに僕は黒龍の力があれば、白龍討伐の起死回生の一手になると思ってる。だけど黒龍の力をどう扱えばいいのかは分からない。でも黒龍の魔力を微かに感じていたナハトなら、ちゃんと扱えると僕が判断した。大丈夫、きっと今のナハトならその力の扱い方が分かるはずだ。…方針が決まったら僕とリリアに指示して。その指示通りに動いてみせるから。」
li
「…そういうことならナハトに任せるよ。ちょっと投げやり感があるのは否めないけど〜…。でもガイストの言う通りだと思う。あんまり時間稼ぎできないかもしれないけど、ナハトのことは同じ七つの王冠の一員として信頼してるから。」
そう言って2人は再び白龍と相対した。同じ七つの王冠の一員だから、僕になら黒龍の力の使い方が分かる…か。
…確かに、今の僕ならできる気がする。だって僕には頼りになる仲間が、いるから。
To Be Continued………
コメント
1件
第40話、読み終えました…!黒龍フリーデの古傷がすごく胸に刺さりました。白龍を封印するために力を使い果たして、それでもなお「頼む」って託す姿、重くて、でもちゃんと温かかったです。 ガイストとリリアが「指示して」ってナハトに任せたのも、信頼の形が沁みました。次、どう繋がるのか楽しみです🌙