テラーノベル
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――教室。
自分の机に着いている俺のそばでミリアがニコニコしている。
「同じクラスですね! ラティス様!」
「ミリア、嬉しいのは分かるけど少し近いよ」
俺とミリアは1年C組に配属された。
ひとまず、この体になってからは流されるままラティスの送るべき人生を歩んでいる。
俺は幼い頃から天才過ぎて魔法学校など行くこともなかったから、正直このシチュエーションを楽しんでいる……というのもある。
前世は人との関りを途中で放棄してしまったからな。
せっかく2週目をやらせてもらっているんだ、今度はもっと人の近くにいようと思う。
(それに……俺が人と関わることで守れたモノもあったようだしな)
俺がミリアの顔を見ると、ミリアは顔を赤くする。
「そ、そんなに近くで見つめないでください……!」
「近づいてきたのはミリアだっただろ。というか、そろそろHRが始まる。自分の机に戻ったらどうだ?」
「良いじゃないですか、私はもっとラティス様と一緒に居たいんです!」
そんな話をしていると、俺の机にドンッ!と強い衝撃と共に右手が置かれていた。
顔を上げると、不機嫌そうな表情の銀髪の男子生徒がいる。
「おい、ラティス。どうして劣等生の君が優等生のミリアと一緒にいるんだ? キミがつきまとって迷惑させているんじゃないか?」
「……ここ、俺の机なんだけど」
「ミリア、お前も迷惑なら迷惑だって言えよ」
「あ……じゃあ、その……迷惑です」
「だろ!? ほら、ラティス。ミリアもこう言って――」
「《《貴方が》》迷惑なんです、ダラス・ファディールさん。ラティス様に失礼を働かないでください」
ミリアはそう言って、銀髪の生徒――ダラスを睨みつける。
この騒ぎを見ていた周囲の学生たちは堪らず笑い出した。
「ぷっ! あっはっはっ! だせー!」
「ダラスの奴、フラれてやがる!」
「しかも、ラティスなんかに魅力で負けてるみたいだぜ?」
ダラスは顔を真っ赤にすると、俺たちを指さした。
「お、お前たち! どういう関係なんだよ!」
「……ただの友達だ」
俺がそう言うと、ミリアが付け加える。
「《《今はまだ》》、ただの友達です!」
「い、今はまだ……だと!?」
ダラスはショックを受けた表情で俺を睨む。
(違うぞ、ダラス君。ミリアが言っているのは『今はまだ弟子にしてもらっていない』という意味で、決してそういう意味では――)
そんな風に思っていると、ダラス君はワナワナと怒りに震えた表情で俺に指をさす。
「ラティス! 決闘だ! ファディール家の誇りにかけて、テメェをぶっ倒す!」
自身の色恋なんぞに家名をかけるな。
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