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ブラックもなんとか自分を奮い立たせて飛び石ジャンプをクリアしてブルーのところまで追い付いた。次の関門は高速で回転する歯車を掻い潜るアスレチックだ。回転が速いので中々に難しいが、足場はしっかりしているのでよっぽどのヘマをしない限りはクリアできるはずだ。ブラックが助走をつけようとするとブルーが肩を突いた。

「なんですか?」

「なぁ……もうここからならポータルガン繋げれねえのか?」

ブラックはふとゴールを見て

「……繋げられそうですね」

「なんか……もう肝が冷えたよ……」

とブルーが言う。まぁ目の前でマグマへダイブしてしまったので何も言えない。

「そうですね……繋ぎましょうか」

グォン……

先程、スタート地点からゴール地点まで繋ごうとしたのだがあまりに遠過ぎるのと障害物が多過ぎて繋げなかったが、今ならゴールまで届く。狙い違わずゴールにポータルを繋げられた。

「行きましょう」

「ああ」

ブラックとブルーはポータルを抜け、他のスタート地点で待機していたメンバーもゴールに辿り着いた。

「次は何でしょうね……」

警戒しながらドアを開けた。

ギィィィ……

『!?』

扉の先には____“何も無かった”

「何……だよ……これ……」

「私達を……舐めているのでしょうか……?」

その時。

タッ……

「まさかここまで辿り着くとは……リデル様の読みは間違っていなかったようですね」

一人の青年が上から降って来た。少し淡い青い髪で左目を隠しているが右目はハッキリとした赤い目。その目には微かな賞賛さえも浮かんでいる。

「私はリデル様、ひいてはトアール様の忠実なる僕でございます。私に与えられたのは貴方達の始末。故に、ここで貴方達を殺します」

彼はそう言い微かに笑った。


ヒュン……

「くっ……」

リデルの部下ごときと侮っていたのが間違いだった。この男は格段に強い。踊るような華麗な剣捌きで誰一人として反撃の隙を与えない。さすがに気絶しているすまない先生と抱えているマネーには攻撃していないがそれも今だけだろう。

(早く……カタをつけなければ……)

ブラックはロクに狙いも定められないまま電磁砲を放った。

ドンッ!

倒れ込みかけた体制だったため狙いは大きく外れ遥か上の方のガラスに直撃した。

「あれはッ……」

男がまずいと言うような顔をした。しかしその表情の意味を知るより早く現象が起きた。

ガラガラガラ……

そのガラスの窓のようなところからハシゴが降りて来た。きっと窓ガラスを破壊する事で逃走経路を作ると言う手の込んだシステムだろう。

(本当に銀さんらしいですね……このように働かされているのでしょうか……?)

「くっ……行かせるものか……!」

男がハシゴを破壊しようと手榴弾を投げようとする。しかし


「それを破壊するな」


声が聞こえ上を見上げる。

「その客人は直接私が御相手しよう」

マントを被った少年らしき声がそう言う。

「ト……トアール様……」

「よく頑張ったね」

その声は男を労う。

「続きは玉座の間で行う。ついて来るがいい」

そう言うと少年らしき声の主____すなわち“トアール”は身を翻して去って行った。


誰も動けなかった。だってその声は……

《銀さん……?》

白銀の彼にそっくりだったのだから。

白銀を染めし闇の宝冠

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