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空太(くうた)が、ひとりの女の子と出会ったのは、小学校の入学式。
彼女の名前をフルネームで知ったのは、それから4年後のこと。
三芳(みよし) 杏葉(あずは)。
5年生になって、同じクラスになったのがきっかけ。
でも、それまでの4年間、何度も目が合った。
何度も微笑み合った。
ただ、言葉をかわさず、名前を知らなかっただけで。
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第92話 小さな空太
「杏葉って、どうしてそんな難しいことばかり考えてるの?」
梅雨の中休みに入った日のこと。
空太は、神社へ向かう途中、杏葉にたずねた。
「難しい?」
「なんか、答えがないような感じのこと話すでしょ?」
「そうかな。みんな、普通に考えていることじゃないの?」
「たま~にあるけど、杏葉はいっつもじゃん」
「気のせいだよ」
「気のせいじゃないから」
空太は隣で坂************************
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