撮影休みの日。
待っても待っても、渡辺が来ない。
向井は、嫌な予感がして電話した。
向井ー翔太くん?
渡辺ー今から出る。
向井ー調子悪いんちゃう?
渡辺ーとにかく行くから。
やって来た渡辺は、玄関で座り込んでしまった。
向井ー翔太くん!
渡辺ー暑い。
向井ー熱あるやん。
渡辺ーソファまで連れて行って?
向井は渡辺に肩を貸しながらゆっくり歩いた。
冷えピタを持って来て渡辺のおでこに貼る。
保冷剤をタオルで包んでわきに挟む。
体温計を持って来た。
向井ー翔太くん、計って?
渡辺ーん。
向井ー平熱は何度?
渡辺ー36.1くらい。
向井ー鳴ったな、見せて?
渡辺ーうわっ。
向井ーん〜37.8か。辛いなぁ。横になって寝とき?
渡辺ーかき氷。
向井ー食べれるか?
渡辺ー冷たいのが、ほしい。
向井ー分かった、作ってくる。
渡辺ーイチゴな。
向井ーはいよ。
シャリシャリ音が聞こえる。
向井がイチゴのシロップをかけたかき氷を持って来た。
渡辺に渡そうとしたら、口を開ける。
向井ーまた、可愛いことしよる。
渡辺ー早く。
向井ータオル首元に巻くで?
渡辺ーん。
かき氷を渡辺の口まで運んでやる。
「冷たくて美味しい」と言う。
1鉢あっという間に食べた。
渡辺ーもっと。
向井ーお腹大丈夫か?
渡辺ー大丈夫。
向井ー今度もイチゴ?
渡辺ーあったらメロン。
向井ーある。待っといて。
渡辺ー康二も一緒に食べよう?
向井ーほな、作るわ。
シャリシャリ シャリシャリ。
2鉢持って行くと、渡辺は寝てる。
向井は、自分の分を食べ、渡辺の分も少なめに削っておいたので食べた。
向井ーしんどいなぁ。
渡辺は熱い呼吸を繰り返しており、向井は団扇であおいでいる。
この調子では、昼ご飯も食べられないだろう。
向井はお粥を作ることにした。
昼前になったら、作ろう。
わきの保冷剤を新しくしたり、アイスノンを頭の下に置いたり。
その間、渡辺は一度も目を開けなかった。
コメント
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こじなべのしょっぴー可愛すぎて毎回読みながら震えてるんですが🫨