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『もしもし…?』
出ると、
スナ「あっよかった出た…もしもし」
角名くんの声。
『うん…』
なんて話せばいんだっけ…
スナ「最近…なんかあった?」
『いや…なにも…とくに…ないで…』
どうやって話してたっけ…
スナ「避けてるでしょ、俺の事」
やっぱり気づかれてる。
『ごめんなさい…』
スナ「俺…なんかした?」
私は____
こんなに優しい人を困らせてしまっている
申し訳ない…
スナ「今…どこ?」
?
『家だけど…』
スナ「よかった、今美紀ちゃんちの前まで来てて。」
『え?』
スナ「部活オフになってさ。
美紀ちゃんと話したくって」
え…?
びっくりして涙が止まる。
スナ「なんか声…もしかして泣いてる?
なんか俺した?
心配だから…」
優しい。
バッ
気がつけば走り出していた。
階段を駆け下り、
ドアを開ける。
スナ「…?美紀ちゃん?家…出てこれる…?
って美紀ちゃん!?」
ガチャッ
玄関先に角名くんが。
『はぁ…はあ…』
すぅぅぅぅ
息を吸う。
言う、
言うんだ。
私!!!
本当は最初から気づいてた。
『角名くん、私ね』
初めてあなたを見た日からずっと
『怖かったの…付き合ったら…何かあって…離れてしまうのが…だから』
優しくされる度にもっとあなたの事を____
『ずっと言えなくって…傷つけてごめんなさい』
ちゃんと前を向こう。
自分の気持ちに素直でいよう。
『私…!角名くんが好き!』