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狂ってしまいそうなほど歩き続ける。
足の裏が物凄く痛くて、座りたくなりそうだ。
でも、それでも、痛みを抱えてでも僕らは歩き続ける。
あの場所に帰るために。
ut side
ut「 はぁ…ッ、はぁッ…… 」
呼吸が段々乱れていく。
ここから一日でも早く脱出するために、休憩せずに動き続ける。
元々軍の中でもあまり動かない方でもあり、体力が尽きるスピードのほうが早かった。
でも、体力が尽きようと、歩みを止めようとはしない。
tn「 ……なぁ、そろそろ休憩せーへん? 」
ut「 …え? 」
tn「 お前、疲れとるやろ。そのまま動き続けたらそのうち倒れんで 」
ut「 いや、でも 」
tn「 倒れたほうが時間食うと思うけどな、俺は 」
そう言われた途端、確かに…と納得した。
もし倒れて、少しの間だけだとは思うが、今みたいに思うように動けなくなったら元も子もない。
ut「 ……分かった。そろそろ僕も休むわ 」
tn「 その方がええと思うで 」
その場に椅子が見当たらなかったため、仕方なく床の方へしゃがんで座り込む。彼───tnちから渡された水筒(in探索中に発見した水道に流れた綺麗な水)を受け取り、それを喉を伝って胃の中へと流し込む。
キンキンに冷えた訳では無いが、少し体内がひんやりしていて心地が良い気がする。運良く水を見つけてラッキーだったけど、もし無かったら終わってた気がするわ……
ut「 はぁ゙〜!!!ぜんっっっっっっぜん出口見つからん!!!! 」
tn「 しゃーないやろ、どこも封鎖されたりしとるし 」
ut「 だとしてもさ!入口すらないっておかしいやん!!! 」
この地で目を覚ましてから、現実ではどれほどかは不明だが、長い間ここで過ごした感覚がある。隅々まで探索し続けたが、出口らしいものは見つかったが封鎖されていて、ならば入口はと探してみたが、それらしき痕跡すら無かった。
見知った基地らしき此処は、僕らを閉じ込める密室と化していた。
って感じで、サスペンスドラマみたいな雰囲気が出てた。怖いって!!!
これにデスゲームみたいなの加えたら子供泣いちゃうよ!!(?)
tn「 おっさん二人が探し物してるやつ、子供見るんか? 」
ut「 あれ、聞こえてた??? 」
tn「 むちゃくちゃ口に出てたで 」
ut「 あらやだ、ウツヨったらドジしちゃった♡ 」
tn「 キッッッッッッッッッッッッッショ!??!?!?!?!? 」
tn「 うわ俺鳥肌立ったんやけど 」
ut「 待ってひどすぎん???泣いちゃうよ??? 」
tn「 泣いてどうぞ 」
ut「 ぴえん🥺 」
tn「 ワロス 」
ut「 ね〜tnち、あと探してないのってどこやっけ 」
tn「 最初のとことかちゃうん? 」
ut「 あれ、彼処探してなかった? 」
tn「 細かくはしてない筈やで 」
ut「 よし!なら行くか!!! 」
次の目的地を改めて決めたところで、ふと忘れていたことを思い出した。
ut「 そういや狼どこ行ったっけ? 」
tn「 あぁ、あのダクトから降りた時にあったやつ? 」
ut「 そうそう、なんか見かけて無くね? 」
tn「 ……確かに、アイツ何処行ったんやろ 」
ut「 んー…総統室行ったら居るんちゃう? 」
tn「 ……そうか〜… 」
そんな事を駄弁りながら、ゆっくりと立ち上がって総統室へと足を向ける。体力は回復したが、あまり動きすぎたら消耗が激しいし……仕方なーくゆっくりと歩く。
本当は急ぎたいんだけどね、隣のデケェやつからの視線が痛いんです。許してねん
tn「 そういやさ、d先生に言い忘れてたことあるんやけどさ 」
ut「 んあ?なにー? 」
tn「 俺、最初から記憶思い出しとるで 」
ズコーッ
歩いている時に、そんな爆弾を投下してきたせいで思わず吉〇新喜劇みたいなコケ方をしてしまった。
ut「 いや、早めに言ってやそれ!!! 」
tn「 ごめん、なんか驚かせたろかなーって思って 」
ut「 今それしてる場合ちゃうで?!?!? 」
tn「 えー 」
ut「 えーじゃねぇよ! 」
お前さぁ…と苦情を入れようとしたが、タイミングが悪いせいか、目的地である総統室へと着いてしまった。
「 ほら、さっさと探すでー 」と、tnちは先に入っていった。言いたいことはたくさんあるが、それは後回しにして、今は目の前の仕事に取り掛かるかぁ…と仕方なく僕も総統室へ入っていく。
入ってすぐ、感じた。
変わらない
記憶通り、grちゃんの仕事部屋。
ここで、どんな事を喋ったりしたんだっけ。そんな楽しい思い出ばかりが、頭によぎってく。
あぁ、早く彼奴等と会ってまた遊びたい。内ゲバに巻き込まれてもいいから、またあの輪に入りたい。共に時間を過ごしたあの空間へと。帰りたい。
目頭が熱い気がする。頬に何かが伝っていく感覚がして、自分の手を頬へと運ぶ。濡れていた。
あぁ、僕、泣いてんのか。
なんで泣いてるのか分からなかった。何も感情が湧き出てこないのに、静かに、涙だけが溢れ出てくる。
tnちの方を見る。
彼も、僕よりgrちゃんの隣に居たであろうtnちは俯いていた。顔は見えない。
多分、彼も僕と同じなんだろうな。
帰る出口を探さなくちゃいけないのに、動けずに涙だけを流す。鼻がツンとする。
また、遊びたい。
コメント
2件
書き方変わった希ガス
うわ、第13話、めっちゃ良かった……!最初の「進む」連続と足の裏の痛みだけで、もう閉塞感と疲労がビシビシ伝わってきて、引き込まれたわ。ウツヨったらドジしちゃった♡からのtnちの鳥肌シーン、笑ったけど(笑) でも後半、総統室に入ってからのutの涙……何も感情湧かないのに涙だけ溢れるって描写、めちゃくちゃ刺さった。tnちも俯いてて顔見えないとこ、泣かせに来てるやん……「また遊びたい」で終わるところがもう切なすぎて、帰りたい気持ちがひしひし伝わってきた。続き、気になる……!