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しゅぴ
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冴side
少し前から気づいていた。凛が浮気していることは。今思えば、アイツの体に染み付いた知らない匂いも、時々上の空になる視線も、たまに目をそらそうとしてくることも全部「浮気しています」と言っているようなものだったのだと思う。
気づいたのは、凛の帰りが遅くなって一ヶ月くらいの頃。少し走るか、なんて思って外に出た。あのとき外に出たのが間違いだった。そうしたら事実を知らずに要られたのに。
走り始めて10分ほど経った頃、ふと見覚えのある人物が見えて立ち止まった。凛だった。
「りn___」
話しかけようと思い近づいたとき、凛の近くに知らない男が現れた。その男は凛に話しかけ始めた。凛が追い払ってないということは、知り合いなのだろう。そうして男が歩き、凛のついて行った先に合ったのは___
ラブホだった。
頭が真っ白になった。衝撃的すぎて、しばらくその場から動けなかった。ようやく頭が
回り始めた頃にはもう大分時間が過ぎていた。
家についた頃にはもう11時で、すぐシャワーを浴びて寝室に行ったが、寝る気にはならなかった。
凛が帰ってきたのはそれから約2時間後。午前1時。玄関のドアが開く音と、凛の『ただいまー』という声を聞いて目が覚め、リビングへ行った。
そこにいたのは、いつもと変わらない凛だった。
だから俺は、知らないフリをした。浮気を、あの時のことを、見ていなかったことにした。多分凛もそれを望んでいて、俺も望んでいたから。それから俺は凛にココアを差し出し、寝室に戻った。
そこから数ヶ月は幸せな日々が続いた。
ある日のこと、凛が少し出かけてくる、といって外に出ていったときのことだった
凛の置いていったスマホ。画面が光る。そこには【今日会えない?】という文字が見えた。
「っ…」
しばらくして、凛が帰ってきた。
そして俺は、悩んで、悩んで、悩んだ言葉を口にした
「もう、終わりにするぞ、凛」
『___え』
コメント
1件
うわ……読み終わってしばらく動けなかったよ…… 第3話、冴ちゃんの視点でここまで描かれると余計に胸が痛いね。最初から気づいてたのに見ないふりしてたんだね…毎日ココアを出してたのはきっと自分の心のバランスをとってたんだろうなあ。最後の「もう、終わりにするぞ」の静かな決意、すごく重かった。 とばさんの、感情を細かく描き込むところが本当に好きです。続きが気になって仕方ない…