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彼奴を救うために

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彼奴を救うために

3 - 3、夕焼けの君の姿。

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2024年12月23日

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夏のこんな日に外に出るなんて…馬鹿かよ。と自分を貶していると、コンビニが見えてくる。

横断歩道の向こう側にあるコンビニ。自分が渡ろうとした瞬間に信号機が点滅し始める。

『…運悪すぎやろ……』

暑い中、赤信号から青信号になるまで待つのは凄く嫌なので、本当に最悪だ。

『…はぁ、』

彼奴にアイス買っていきたくねぇなぁ…でも買ってこい言われてもうたからなぁ…、

『…どうしよ。』

頭をぐしゃぐしゃと書いていると、青信号になる。青信号になり、渡り始めると前によく分からない金髪の高級服に包まれた……、サンダルを履いてるよく分からない奴が反対側から歩いてくる。…なんだアイツは…、近寄らないように早足で歩くと……その時、急に腕を掴まれる。

『…えッ!…ちょ、なんなんですか!!?』

「お前、霊に憑かれとるやろ。」

『…え、…えぇ?』

腕を引っ張られ、そのまま駆け足のまま…どこかのお寺へと連れてかれる、

『ちょ、ッ…やめぇや!!…おいッ!!』

「払ったるから。」

『…はぁ!!?』

寺の中へと案内され、そのまま本堂へ連れてかれほおり投げられる。

『うわッ!…、』

急に連れてこられたかと思えば…なんなんだここは、…そう視線を回すと色んな人がこちらを見ていた。その中に…、赤い瞳が目立つトントンがこっちを見て凄く驚いた表情をしていた。

tn「おまッ、…え?…なんで、ロボロ?」

「…此奴、結構な悪霊に憑かれとるで。」

『悪霊…?悪霊なんかに憑かれとらんけど……、』

tn「…悪霊…あぁ、……鬱の事やろ。」

『…あ、…大先生の事…?』

tn「シッマ、彼奴は大丈夫やで。悪霊やない。…いや、まぁ確かに…金遣い荒いとことかは悪霊とも言えるんかもしれへんけど……、」

「いや、…わからへんやろ。急変したらどうすんねん。」

tn「……彼奴は生前からおれ知ってんねん。やから大丈夫やって、」

「…いや、…でもなぁ。」

「…なら、1度そいつを呼んでみたらどう?それで判断しようや。」

tn「…おれは何がなんでも彼奴を成仏させんで。…、…まぁ、呼ぶけど……鬱。」

ut「…ん〜?とんち、…どうしたん?」

『うぇっ、…、えぇ?…、鬱ぅ?』

ut「あ、ロボロやん。…って、…なんで、ロボロがこんなとこにおんの?」

tn「…お前が悪霊や、判断されそうやから今呼んでん。」

ut「え!!?僕がァ!?…、悪霊な訳ないじゃないですかぁ!」

「……確かに、…悪霊では無さそう…。」

紫の瞳の人が鬱を見つめながらそう呟く

「いや、ならはよ成仏しぃや。」

その言葉に反応したように黄色の瞳の人が言う。

『…そもそもとして、なんなんすか。此処』

「…そうだな、…そこから説明をしようやんか。」

「ここは、霊媒師…的な事をしている。人間が集まっているって言えばええんかな。」

「…主に君のような霊にとり憑かれている人間を連れてきたり、心霊スポットなどの除霊をしとる。」

tn「右から、オスマン、ひとらん、コネシマ、シャオロン、兄さん、ゾム、しんぺい神、エーミール、ショッピ、チーノ、レパロウやな。」

『…はぇー、…宜しくお願いします。』

『おれは、…ロボロって言います。』

「…とんち?これ僕も言った方がええやーつ?」

tn「言った方がええんやろうけど、今お前発言次第では除霊されるから考えて発言せぇよ」

ut「…ええぇえ!!?…こっわ!…怖…、帰っていい?もう。」

『…もう、俺的には払ってもらって構わんのやけど』

それがこいつの為にもなると思ったし…

「え!??ちょっとぉ、…、ロボロそれは酷いやろ!!、」

「僕はまだ未練があるんです!!!!あ、皆さん僕です!鬱です!!!」

『…うるせぇ、』

耳を塞いでいると、黄緑のフードを被っているよく分からない人…ゾムって人やっけ、…分からんけど、そのひとが少し驚いていた。

「…はぇー、あんた凄いな。そこまで霊とハッキリ話せるなんて」

『いや、…でも、鬱以外の霊は全く…。』

tn「ロボロは見えることにゃ見えるけど、鬱以外とは意思疎通は出来ひんな。」

os「…そこまで見えるってことは…、…なんか、あったん?この人。」

tn「…あー、…、5年前の…バスの事件の被害者やねん。こいつ」

os「…トントンも、被害者の奴か?」

tn「………まぁ、そぉや。」

『……トントンも、…あの事件の被害者なん?』

tn「……一応な。…、あとこいつ記憶全然持っとらんから扱いは軽めにな。」

「……そんで、僕は悪霊扱いなったんでしょうかぁ?」

kn「……オスマンどうやと思う?」

os「…まぁ、一応は野放しで良いんじゃない?…放っておけば成仏するでしょ。」

『え、…成仏するまでこいつと一緒に居らなあかんの?』

ht「もしあれなら、…俺が払ってあげようか?」

『え、お願いしますゥ!』

ut「え”!!?…ちょ、…来ないで!!?嫌やで!!僕!!まだ此処いたいもん!!」

『いい歳こいたやつがもんとか使わないで貰えんか?…気持ち悪い。』

ut「悪かったなぁ!!!…って近寄ってこないでよ!!?」

ht「いや、…だって払って欲しいって、」

ut「とんちぃぃ!!助けてぇぇ!!!、」

ドタドタと走り回る鬱を見て、はぁ、…と溜息をつき、黄色の瞳の…確かシャオロン…って人やっけな…その人が御札を床に投げつける。

tn「いやお前、払いたくても払えんから大丈夫やろ。」

投げつけた御札に鬱の足が触れる。

sha「…え?今俺こいつに払う為の札引っかからせたとこなんやけど…」

『…え、…うわぁぁ!?…ちょっ、…ええ?』

ビリビリっと電流がなったような感じになった鬱は消えそうに点滅する。…が、

『…うわぁお、…、おぉ?』

御札が真っ黒になり、そのまま細々く粉砕され風にのり飛ばされていく。

sha「…え?……いや、確かに威力弱めやったけど、……粉砕されるってどういう事やねん…、お前ナニモンや。」

tn「…やーかーら、…此奴は払えんようになっとんの。」

rp「…というと?」

tn「…それはそこに居る大悪魔にでも聞いてくださいよ。」

呆れながら言うトントンの後ろの扉が開き、赤い瞳をしたナニカと目が合う。

「……やぁ、少年よ。また会ったな。」

ut「……いや、…誰!!!?」

「あの時…、お前が死んだ時に目の前に現れただろう。」

ut「…あぁ、…あん時の。」

その時、鬱の声が低くなった気がした。

「その時の状況は、正に/ut「…その話辞めて貰えんか?…、僕はね、…あんまり、言いたくないんよ。」

「…まぁ、そうだな。」

「…自己紹介から行こうか。おれはグルッペン・フューラーだ。鬱と同じような悪霊さ、…ただ、そこら辺のハゲに信仰されすぎて…神に等しい力を持っている。」

ハゲ……お坊さんって事か。陰陽師的な奴らなんかな、…この人ら。…、

gr「…鬱をこの世に引き戻した本人でもあるな。」

sha「…やから、此奴を払えんかったんか。納得やわ。」

ut「…やっぱり、あんたか。僕を此処に寄越したのは」

tn「……んまぁ、そこら辺の話はやめときぃや、聞かれたくないやつもあるんやろ?」

ut「……まぁね、…。ってか、もうそろそろ帰ろーや、ロボロ。」

『…いや、帰れるんやったら帰りたいんやけど…、』

ut「…あ、ロボロ。後でアイス買ってぇや。」

『…はぁ、気が乗ったらな。』

「よし!…」

ci「…返してええん?」

gr「…また来たらいいさ、」

ut「……それじゃ、とんずらこきますわ。」

『…ありがとうございました……?』

頭を下げてそのまま歩いてコンビニの方へと歩く、…もう空は夕方の赤色が綺麗に見えた。

『…いや、……今日1日彼奴らで潰れたんか…、…うーわ、…無理。』

ut「…まぁまぁ、ロボロ。」

『…元はと言えばお前やからな。…ほんま、人のスマホで勝手に下ネタ調べやがって』

『…払えんかもしれへんけど、気持ちで払ったる。お前のこと。』

ut「ごめんて!?ロボロ!!…お前ならホンマにやってきそうで怖いねん…、」

風が大きくふく、

誰かに呼ばれた気がして、ゆっくりと後ろを向いた。後ろには誰も居なかったが…、影が1つしかなかった。

『…やっぱ、お前って幽霊やねんな』

友達のようにいつも話していたが…この事で自分が幽霊である。…その事を思い出してしまう。

ut「…、そうやね。」

そう、儚げに笑う鬱は…いつもの鬱とは違く…、悲しげだった。薄くなっている青色の瞳に、夕焼けが映っていてとても綺麗に見えた。

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