沈黙が続く‥
えっ、俺が女性と‥‥?
必死で考えるが、何のことだが見当もつかない。
「何かの間違いじゃない?俺‥覚えがない‥」
そもそも女性と2人で出かけた事もないと思う。
俺の記憶では‥
「いや‥多分‥打ち上げか何かで一緒だったんじゃないかな。一緒に写ってた人‥藍と共演した事がある人だったから‥
俺にも話してたよ‥藍、酔ってたから忘れてるかな‥嬉しそうに‥
綺麗な人だったって。
小さくていい匂いがしたって。
打ち上げの後に2人で抜け出した事も‥
それを純粋に嬉しそうに藍が話すから‥
きっとね、
藍は‥いつか
俺なんかじゃなくて
普通の可愛い女性に心を惹かれて去ってしまうんだろうって‥
思った。
考えればさ、そんなの当然なんだけど‥。
だから‥
怖くて‥離れようと思った。
お前に‥
俺が邪魔だと思われる前に‥。
傷付く前に‥
離れようと思った。
これは‥
俺の弱さが招いた結果なんだよ」
‥そう言うと‥祐希さんは悲しそうに笑った‥
ああ‥
この表情を俺は知っている‥
昔の記憶‥
前もこんな表情を見たことがあった‥
「‥思い出したよ、祐希さん‥。彼女の事も。
その日の打ち上げで意気投合したんも‥
彼女がね、祐希さんのファンやったから、熱心に語るのを聞いてたら‥俺も嬉しくなって、だから打ち上げの途中だったけど、もっと語りたくて‥別の店に移動したと思う。
‥確かに可愛い人やったよ‥うん。
でも‥
好きっていう気持ちはなかった。
俺が好きなんは‥
祐希さんやから。
性別関係なく‥
祐希さんだから俺は惹かれたと思ってる 。
‥‥‥‥‥‥
祐希さんはもし俺らの関係が周りにバレたとしたら‥やっぱり嫌なんかな?
俺は‥
いつか話したいと思ってる。
どんな風になるのか分からんけど‥
だって、俺‥
祐希さんが好きって気持ちに正直でいたいから‥」
それじゃあ‥あかん?と祐希さんの顔を覗き込む‥
「藍は凄いね‥いつもまっすぐ自分の気持ちを伝えてくれる‥
そんな藍が大好きだよ。
‥うん、いつか話そう。
‥彼女は凄い剣幕で怒るかもしれないけど、わかってくれると思う‥。
ちゃんと話すよ‥
それまで待ってて‥藍」
‥祐希さんは優しく微笑み、俺の唇にキスを送る。
そして、
俺の右手に指輪を‥。
キラリと輝くペアリングを見ると‥
また涙腺が崩壊する‥
「くすっ、藍ってよく泣くよな、笑」
「‥誰のせいだと思ってるんすか?」
思わず睨む俺を、気にすることなく笑いながら祐希さんが抱きしめる‥
ムッとするが、まぁいいや‥
またこの腕の中に戻れるなら‥。
「ね‥藍‥話も済んだし‥いいよね?チュッ」
「‥?何が?」
安心したのか‥さっきからずっとキスをしてくる祐希さんを手で止めながら訊ねると‥
「何って‥よりを戻した2人がやる事なんて1つじゃん‥ほら、早く脱いで‥」
言うよりも先に俺の上着を掴んでいる‥
「いやいや!ちょっと待って!なんでそうなるん?‥嫌や」
「嫌?‥なんで?」
不思議そうに祐希さんは首を傾げるが‥
「だって///シャワー浴びてへんし‥」
「それなら、一緒に‥俺と入ろう♡入ったことないよね?」
今度は満面の笑顔‥いや‥これって‥
「‥なんか、小川さんと同じ事言うんすね‥」
思わずそんな言葉を口にする。何気なく話したつもりだった。だが‥
「同じ事?‥小川とは入ったの?藍‥」
明らかに声色が低くなる‥
あれ、もしかして‥俺いらん事言ったんやろか‥。
そう思うが‥もう遅い‥。
「ふーん‥小川とは一緒に風呂に入ったんだ‥俺とは入ったことないのに‥へー、そっか‥」
さっきまでの甘々ムードはどこへやら‥
祐希さんの目が険しい‥。
その目から逃げるように”シャワー浴びてくる“と告げ、浴室に逃げ込むが‥
もちろん、祐希さんも着いてくる。
‥さっきも浴びたのに‥そう思うが黙っておくことにしよう‥
服を脱ぐ度に、祐希さんの視線が気になり‥チラッと様子を伺うとガッツリこっちを見てる視線とぶつかる‥
そして、祐希さんはもう全裸だ‥
照れる様子もなく‥
そんな姿を見て思う‥なんで俺だけ照れてるんやろうと‥
「藍、綺麗になったね♡」
シャワーの後‥ご機嫌になった祐希さんに後ろから抱きしめられる。
といっても‥別に特別な事をしたわけではない。
一緒に浴室に入っても、拗ねるような仕草に思わず可愛いと思ってしまい‥
「祐希さん、俺が身体洗ってあげるから‥機嫌なおして‥」
そして、泡でたっぷりと洗ってあげた‥
それだけの気がするが‥
そして、泡まみれの祐希さんの姿が想像以上に笑いのツボに入り‥ついつい笑ってしまう。
すると、
「‥藍、嬉しいの?」
ポツリと祐希さんが話しかける。
「えっ?‥うん、髪の毛まで泡だらけでおもしろ‥じゃなかった‥可愛いから。小川さんの時は洗ったりしなかった‥祐希さんが初めてだよ」
そう言うと‥今度は嬉しそうにニマニマとしていた気がする。
そっか‥俺が初めてか‥
なんてブツブツ言ったりして‥。
でも‥その後に俺もたっぷりと祐希さんに身体を洗われる羽目になり‥至る所を触られた‥。
そして現在に至る‥
とりあえず下着だけでもと言ったが、祐希さんに取り上げられ‥結果、いま全裸でベッドの上に寝転される‥。それならばと‥
「で‥電気‥消さんの?///」
俺の上に覆いかぶさる祐希さんに電気だけでも‥とお願いするが‥
「消さない。今夜は隅々まで藍の身体見させて貰うから♡」
なんて、意地悪く笑っている。
そんな凝視される瞳から少しでも逃れたくて、身体を縮こまらせるが‥祐希さんの手により両足を左右に大きく開かされる。
「やっ‥無理‥///」
足に力を入れて、閉じようとするも‥祐希さんの力には敵わない。
そんな開かされた両足の間に入り込み‥
「くすっ、知ってた?
藍って、口では嫌だって言ってても‥
目がね‥
もっと欲しいって言ってるの。
ほら‥
物欲しそうな顔してる‥
誰にも見せるなよ‥
俺だけ‥
俺だけのものだから‥」
そう言いながら‥
祐希さんが妖しく微笑む‥
独占欲を剥き出しにしながら‥
コメント
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この日をどれだけ待ちわびたことか!おめでとう、らんゆう!フォーエバーらんゆう!祐希さんも意外と嫉妬深いんですねー、なんでも自分が初めてが良いなんてカッコイイだけじゃなくて可愛い一面も😊次回も楽しみにしてます!
いつもサイコ~でーす! やっぱり祐♡藍大好きです🥰 ゆうきさん、もう藍くんを離しちゃダメだよ😚