「堕ちた主人公」
「はい、カット!」
撮影現場に監督の声が鳴り響く
ヒソヒソ
ヒソヒソ
撮影が終わっても皆の悪口は止まらない
「もう疲れたよ、、」
いつからだろうか
自分を忌み嫌うことになったのは
キッカケはあのリアリティショーだ
怒り狂い、女優に手を挙げてしまった時からネットで炎上。
親戚、親までも自分を叩くようになった。
ネットでは、「死んでくれ」 「消えろ」 「オワコン役者」 「女優A VS自分」
などとイタズラ動画まで上がったりした。
所属する事務所のスタッフまで自分の事を無視や、悪質ないじめをして傷つけた
自分好き 応援してるの検索結果は無し。
暗闇を除いていてもまた、相手も覗いている事を忘れてはいけない
「あんな事しなければ私は、自分は死ななずに済んだのかなぁ?ポロポロ」
カシャン
屋上のフェンスに足を掛ける
「さようなら、私、さようなら役者としての自分ッ」
ドサッ
ウーーーーーゥ ファンファンファン
夜の街に鳴り響く無数の音
その中心には飛び降りた「自分」の姿があった
この事件はセンセーショナルに報道された
「自殺」
この世にはありふれた事だ
「辛い」 「苦しい」
それだけの感情や、激情で簡単に人は命を絶ってしまう
どうか、そんな人達が少しでも減る事を願う
菜々「はぁぁぁ疲れたぁ!」
編集者「おつでーす」
菜々 「なんとか今月の原稿間に合った、、」
彼女は菜々。この物語の主人公だ。
菜々「私にこう言う物語書け!とか言っても無理だってぇ、」
菜々「だってこんな経験なんかした事ないんだからぁぁ!」
この物語は菜々という小説家によって幕を開ける。
菜々「てかてか!今度みんなで飲みに行くんだけどあんたも来る?」
編集者「あー考えておきまーす!」
菜々「おっけおっけー」
編集者が嫌な顔をし、菜々の誘いをどう断ろうか考えている様な表情だ
菜々(はぁ、、明日は小説家達の集まり、明後日はメディアの撮影、かぁ、)
「もう疲れたよ」
たまに、私が書いている物語の人物と同じ様に疲れた、苦しい、悲しいという感情になる
もう死んでやろうかと思う時もある。
それでも私は生きていなきゃいけない
数年前命を絶った姉のためにも
コメント
1件
この物語好きかもです(*´﹀`*)✨