そりゃ嫌われるよな
俺が全部…ッ、悪かったんだよなッ、、
桃「ごめんなさぁッ、ポロポロ」
ごめんなさい
許されることじゃない
ごめんなさい
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俺が嫌われている理由を知って1週間経った。
俺は今までと比じゃないくらい落ち込んだ
それとぼーっとする時間が増えた。
<NOside>
桃は鬱だった。
何も知らないがために鬱病のことに
気づくことがなかった。
食欲が湧かない。
ぼーっとすると、
知らない間に数時間だったりする。
鬱病の症状がいくつか当てはまった。
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赤は桃が嫌いだった。
母が死ぬのを見た。
大好きな、自分の愛する母を
桃によって死ぬのを見た。
あの日の光景は目に焼き付いていて
頭から離れないのだ。
橙は桃をいない存在と思い込みたかった。
家族を嫌いになりたくない、そう思った。
弟を悪者にしたくなかった。
だから、元から居なかった存在にした。
だが、忘れた日はなかったし、
嫌いだと思った日はなかった。
大好きだと思った日もなかった。
青は桃を可哀想だと思った。
桃が自分の母を殺したという事実を知ったら
きっと苦しむだろうと。
だが、便利な物だとも思った。
用事は桃が全てし、桃が嫌われる代わりに
自分が好かれるために。
黄は桃を家の居候だと思った。
喋ったこともない。
用事はし、学校も行っている。
兄に桃のことを聞くと雰囲気が悪くなるのを
察していた。
常にリビングの隅にいて、喋らない
ボサボサの伸びきった髪が目を隠して
ただただ下を向いている家の居候。
自分の血の繋がった兄だとは知らなかった。
紫は桃が大嫌いだった。
長男として唯一の頼りで
最愛の母を殺された。
そのせいで生活を支える人が
自分しか居なくなってしまった。
稼ぎは全て自分。
朝から晩まで働いてやっと
生活費、食費、学費、通学費を払える。
自分の事には使えず辛い思いをした。
桃が紫のせいでより辛い思いをしている
ことを知らずに。
桃が突然、痣と血だらけで帰ってきた日、
桃が虐められているのだと知っていた。
桃は自分がこの世で1番嫌いだった。
どんなに酷いことをした極悪人より
いじめてくるクラスメイトより
くそみたいな学校の先生よりも
自分が大嫌いだった。
母を殺したことを知り、
自分が大嫌いになった。
学校で虐められているのには自分が
何かとんでもないことをやらかしたのだと。
全ては自分のせいなんだと。
桃の救いはリビングの隅から見る
兄弟たちの騒がしく笑う姿だった。
桃は兄弟たちが大好きだった。
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