テラーノベル
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ローズ「ローズです」
パル「パルだ」
ローズ「今回はジョン・ゲイシーよ。別名キラー・クラウンと呼ばれているわ」
パル「クラウンってことはピエロってこと?」
ローズ「ええ。映画『IT』の元ネタになった人物ね。ピエロってどこか怖いじゃない?」
パル「確かに。表情が見えないというか、化粧のおかげでずっと笑っているように見えてさ。子供が怖がるのも分かるな」
ローズ「それだけじゃなくて、ピエロの格好をした人たちがアメリカ中で殺人をしたらしいのよ。それを聞いたらますます恐怖に陥るわね」
パル「考えただけで鳥肌が……」
ローズ「余興はこれくらいにして、ジョン・ゲイシーについて解説するわね」
パル「そうだな」
ローズ「彼は1945年3月17日に生まれたよ。父は初めての子供に大きな期待を寄せて、その時人気だった俳優のジョン・ウェインの名前を自分の息子に付けたの」
パル「やっぱり初めての子供なんて、誰でもワクワクしてしまうな。俺なら号泣してしまう自信があるぜ」
ローズ「でも生まれたばかりのゲイシーに、心臓疾患があると判明したんだよ。その途端、ゲイシーを出来損ないと判断して、父は興味をなくしてしまったの」
パル「え…………?戸惑う気持ちはわかるけど、興味をなくす?」
ローズ「元々父親は周囲からも気難しい性格と言われていたようで、『人には負けない。弱味を人に見せてはいけない』を信条にしていたようだよ」
パル「なるほど……。そんな性格だから、愛する愛さない以前に興味をなくしたのか……」
ローズ「そういうことだね。父親はアルコール依存症で、ゲイシーを日頃から虐待。まるで犬のように扱っていたよ。彼の幼い頃の記憶は躾や礼儀作法を徹底的に叩き込まれ、少しの失敗でも許されず皮砥(革で刃物などを研磨する道具)で打たれていたの」
パル「もう、お決まりな出来事だな……。アルコールにDV……」
ローズ「それだけじゃなく『クズ』や『間抜け』、『お前はオカマだ!』などと責め立てて、肉体だけじゃなく精神的にも追い詰めていったよ。そのせいでパニック障害や心臓発作を頻繁に起こすようになってしまうの。どんなに体調が悪くても失望されたくない気持ちと罵倒されたくない一心で体の体調を隠すけど、結局気絶してしまう。その後、やはり父親はゲイシーをさらに責めてしまうよ」
パル「ちょっと待ってくれよ。あまりにも悲しすぎるぜ……。史上最悪な凶悪犯は、そのまま凶悪犯でいいぜ。聞いてるこっちがつらすぎだ。だからといって他の人を傷つけていい道理はないけど、同情する余地が生まれるな」
ローズ「母親はそんな父に対して小言しか言うことができず、見ていることしか出来なかったそうだよ」
コメント
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タイトルと初っ端から重い空気で心臓ぎゅってなったよ……。ローズとパルの掛け合いがちょうどいい距離感で、父親の虐待描写がすごくリアルで辛かったけど、だからこそ読み進めずにはいられなかった。パルが「同情する余地が生まれるな」って言ったところ、私も全く同じ気持ちになった。カナリアさんの作品、いつもただのホラーじゃなくて背景を丁寧に見せてくれるから、心に刺さる。続きもちゃんと受け止めるよ🌙