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桃青
・R無し
・地雷さんご注意ください
・本人様には何の関係もありません
青)ん~~~…迷うわぁ…
青)あ、まろこれすき!…っあ、でもこっちもかっこええなぁ…
青)…ないこぉ…
きゅるん、とした瞳でこちらを振り向くまろ。そんな彼の目の前に並べられた俺の洋服たち。
桃)…はいはい、全部持って帰っていーよ。あげるあげる。
青)ほんま!?やったー!ないこたんだいすき~♡♡
桃)もぉぉぉ…
はぁ、とでかいため息をつくも、やっぱり彼女からの「だいすき」は飛び上がるほど嬉しくて。なかなか服を決められない後ろ姿を見ているのも楽しかったが、正面はさらに効果抜群である。
青)んふふ、大量やわぁ…♡
俺の服を畳みながら、にへらと笑うまろ。俺も隣で袋を用意しながら、改めてまろの姿を見直してみた。
桃)まろさぁ、俺の服貰うんじゃなくて自分で服買ったら?
青)え~?なんで?
桃)だってまろ、スタイルいいんだから似合う服なんていっぱいあるでしょ?
桃)身長高いし脚細いし。…痩せてるし。
青)最後ちょっと言い淀んだよな?
桃)……
青)ないこ??
桃)…俺の服ばっかじゃ勿体ないよ
青)無視かよ
青)ん~…でもなぁ、それはなぁ、
悩むように人差し指を頬に当て、斜め上に目線をやるまろ。うわ最高にめろい。
と言うか、正直に言うと俺の服着てくれるのめっちゃ嬉しいんだよな。だってまろが俺が選んで俺の匂いがついた服を着るんでしょ?
勝手にマーキングしてるような気分になれるし、何より俺の服を嬉しそうに抱えて帰るまろが本当に愛おしい。可愛い。
青)…あのね、ないこたん
青)まろねぇ、ないこたんの服着るのすきなの
桃)…へ、へぇ~…
おっとりとした口調で、でもはっきりそう言ったまろに、もう俺はたじたじ。だってさっきまで「可愛い」とか「愛おしい」とか思ってたんだもん。
頰を微かに染めたまろと目が合う。
青)……
桃)……っ、
とろんと溶けた瞳をしてふんわりと笑うまろから目が離せなくて、ぼーっと見惚れる。
服を並べていたベッドがぎしりと音を鳴らし、その音ではっと我に帰った。
青)まろな、わざと服買わんの。何でか分かる?
桃)ッは、わざと…っ?
耳元で甘く柔らかい声が聞こえて、びくっと震えてしまう。えらく積極的なまろにどこか興奮を覚えて、頭が回らない。
青)…んふ、まろね、ないこの新しい服の貰うのも嬉しいけど~…、
青)ないこの着てたやつはもーっと嬉しいねん。
青)だってなぁ、ないこの匂い、いーっぱいするんやもん…♡
桃)…っぁ、えう、
青)なぁないこ、
青)まろに…ないこの匂いが染み付いたお洋服、ちょーだい?♡
くい、と着ているパーカーの首元を引っ張られ、目の前のまろと再び目が合う。香るはずもない甘い香りがぶわっと香った気がして、やたら頬が赤く、唇が潤って見える。
これはなんでだろう、いつもよりまろがすごく妖艶に見える。
桃)…ッまろ、
青)ッんふ、♡
細かいことを考えられるような余力はもう俺に残っていなくて、まろをベッドに押し倒す。
してやったり、というようなまろの顔を見て、赤く湿った唇に噛み付いた。