心穏「…んんっ……」
目を開けると白い天井が見え、薬の独特な匂いがする…
ぼんやりとした頭の隅っこで、〖嗚呼…私×ねなかったんだな〗と思った
体を起き上がらせようと体を動かすと…
稲妻のような激痛が体を”駆け巡った”
心穏「ッ…痛……」
思わず顔を歪める
其れと同時に、人影が見えた
緑色の優しい色をした目…
髪型は…センター分けで、髪色は上品さを感じさせる白色
服は…タートルネックで、如何にも大人という雰囲気を漂わせている
その人影がゆらりと動き……
???「意識は戻ったみたいだね…(微笑」
男の人かと疑うようなチョコレートのように甘く高い声
何だか…この声…”あの人”に似ている気がする…
…気の所為かな……?
???「……(ジッ」
心穏「……何か付いてます…?」
あまりにも顔を見て来るので、何か付いているのかと質問すると…
???「ははっ…まさか」
その人は、笑いながらそう言うと、次の瞬間…衝撃的な言葉を口にした
???「まぁ…俺幽霊だから見えてるの凄いなって思ってね」
心穏「…は?」
幽霊……?
何を言っているんだこの人…
私に幽霊が見えるはずない
だって…私…霊感無いし…
…でも、よく見てみると…身体が少し透けている
まるで、硝子《ガラス》のように
心穏「…いつまで此処に居るつもりです?私……絵書いてるんですけど…」
???「ん~~~?いつまでも居るよ~」
…正直云うと…うざったい
???「…じゃあ俺からも質問させて?」
心穏「…何です?」
私は少し頬を膨らませ、嫌そうな顔を”わざと”する
???「…君は…自分を苦しめた絵を何で書き続けてるのかな?」
その質問を聞いた時…私は…
(ボトッ)
手に持っていた筆を落としてしまった…
何故なら…
“自分でもちゃんとした理由は分からないからだ”
私は…前までは絵を描くのが、大好きでよく描いていた
だけれど…最近は自分の存在価値だから……とそんな理由で描き続けていた
だけど…本当はそんな理由じゃない…
誰かに自分が描いた絵を褒められて嬉しくなったから描いてたような気もする…
確か…その人の名前は…
……あれ?
あの人の名前って……