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私達はどこから来たのか? 私達は何者なのか? この疑問に対する答えを求めて旅立った者達がいた。
しかし彼らはその道半ばにして命を落としてしまった。
なぜ私達がこのような目に遭わなければならないのだ? この世界を作った神がいるならば、そいつはきっとロクでもない奴に違いない。
だが、どんな世界にだって希望はあるはずだ。
そう思いながら俺もまた死を待つだけだった。
俺は目を覚ました。ここはどこだ。知らない部屋だ。だが知っている気配がある。
「おはようございます」
少女の声が聞こえた。俺の隣にいる。顔はよく見えない。だが、なんとも言えない心地よい声音だ。
「おまえは何者だ?」
「わたしはあなたの娘です」
娘だと? どういうことだ。意味がわからんぞ。
「あなたの名前は、リンネです」
「なぜ名前をしっているんだ」
「知っています」
彼女はいった、「わたしは知っているのです!」
「え?」彼はたずねた、「なんのことですか?」
「あなたがたが夢を見ていることを」彼女は答えた、「しかし、夢を見ることをやめることもまたできないのです」
「ああ……」彼はうめいた、「あなたにはわからないんだろうけど、それは無理だよ。だって、それが唯一の道だから」
「では、なぜその道を歩まないのですか?」彼女はきびしい口調でいった、「その道とはどんなものなのでしょう?」
「この宇宙を抜け出すことです」彼はこわばった声でいった、「あなたのいうとおりですよ」
「わかりました」彼女はいった、「もうお行きなさい。あなたはまだここにいるべきではないようですね」
「さよなら」彼はつぶやくように別れの言葉を口にした。
「さようなら」彼女が答えると同時に彼の姿は消えた。
「さようなら、また会う日まで」
〈了〉 この作品はフィクションであり、実在の人物団体等とは一切関係ありません。
二〇〇三年七月某日 森岡浩之様へ 突然のお手紙申し訳ありません。
わたしはあなたのファンです。
初めてあなたを知ったのは去年の夏でした。たまたまつけたテレビであなたの姿を見たのです。そのときからずっとあなたのことが忘れられませんでした。
あなたを初めて知った日から一ヶ月ほどして、あなたと同じ高校に通う友人に誘われてコンサートに行きました。そこで、あなたを見て衝撃を受けました。
なんて素敵な人なんだろうと感動しました。それからというもの、あなたが出ているテレビ番組はすべて録画をして保存しています。もちろんCDやビデオも買わせてもらいました。
それ以来、仕事が休みのときは必ずと言っていいくらいあなたが出演する番組をチェックするようになりました。そして、いつしか番組を見終わったあとにはいつもあなたへの熱い思いでいっぱいになっていました。
そのせいでしょうか。わたしは日に日に自分がおかしくなっていくのを感じています。
この宇宙は混沌の中にあり、すべてのものは相互に関連しているのです。
「運命」という言葉は、単なる言葉以上の意味を持つようになりました。
「運が悪い」「ついていない」というのは、単に不運であるということではありません。
不運なことが起こるには、それなりの理由があるということです。
「運が悪くなること」をあらかじめ知ることができれば、それを避けることができるでしょう。しかし、「運が悪くなったらどうしよう」と思っているうちは、何もできません。
また、「自分は悪いことをしていない」と思いこんでいるかぎり、どんな善行をしてみてもむだです。
「運が良くなる方法」について書かれた本を読んでも、実行しなければ意味がありません。
「自分の運の悪さの原因がわかっても、なおさら悪くならないようにすること」が大事なのです。
「運を良くする方法」を実践しなければなりません。
わたしたちのほとんどは、自分にとって都合の悪い現実を見ないようにしています。
「こんなことは起こるはずのないことなのだから、心配してもしかたがない」と考えることで安心してしまうのです。
もし本当に「幸運の女神の前髪を掴むことができたなら、きっと人生は大きく変わるだろう」と思うなら、まずはその女神を探し求めなさい。
そして、幸運の女神を見つけるためには、あなた自身を変えなければならないことに早く気づくことが大事である。
運命とは、あなたの人生に起こることすべてのことである。それがうまくいくように、自分の望む方向へ変えていくことこそが重要となるのだ。
わたしにはできないわ。だってあなたがいるから。
わたしにもできるはずだ。なぜなら、あなたとともにいるからだ。
たとえ今がどんな状況であっても、その瞬間を大切に生きようとすれば必ず何かが変わる。その時が来れば道が見えるかもしれない。
人間は自分の意志でこの世に生まれるのではなく、生み出してもらうのだという考えがあるらしいけど、それって本当かしら? えぇー!? そうなんだぁ。知らなかった。
もしそうだとしたら、誰に生み出してもらったのかしらね。
神様かな? きっとそうだよね。
神様じゃないと思うけど。
ふぅん、そっかぁ。やっぱり違うか。
それにしても、なんでこんな話になったんだっけ? もう忘れた。
それよりさぁ、わたし、お腹すいちゃったんだけど。
なにか食べさせてくれない? だめだよ。そんなこと言ったって、食べ物なんて持ってないし。
はやく用意してちょうだい。ほら、そこにあるでしょ。
ちょっと待ってくれないか