没です…
最近スランプ気味…
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__運命だと思った。
「え、それでさぁ〜!」
フラッと通りすがったその生放送、
まばらに集まる人達、
その人々の中心に居た彼。
「んは、やっぱそう思うよなぁ?」
自信に満ちた笑い声。少し語尾が伸びる、ふわふわしている話し方。俺らへの友達のような気軽な接し方。適度に少し鼻声が入ったような、落ち着く声。その声に抑揚はあまりないものの、逆張りして強がったり、褒められて少し嬉しそうにしたり、辛辣な言葉に少し悲しそうにしたり__声の仕草は他の人よりも豊か。滲み出る優しさとリーダーシップ、カリスマ性の魅力。皮肉ではなく、本当の意味で育ちの良さ。ちょっとした言葉の端々にちょっとした思いやり。人の悪い点も全て覆い、包み込むような、影から人を支える立ち回り。
そして誰よりも、
火のように暗闇の中で一際輝く、
天性の才能が目を焼いた。
「__あー、まぁ、そんな感じっすねぇ」
「んじゃ、終わりまー……いやちょっと待った、話したいことあるんよね〜」
「……んふっ、なんだと思う?」
俺らに向けてそう問いかけて、
悪戯っぽく笑い声を漏らした。
だが残念ながら俺は面倒事は嫌いだ、
予想のチャットは投げかけたくはない。
そして俺らは痺れを切らし、
「早よ話せや」「早く話せー」
と、言葉を投げかけて、
らっだぁを急かした。
「…はいはい、話す話すw」
「俺の企画……青鬼ごっこの鯖あるやん?」
「それの鯖主さんがいなくなっちゃってさ。」
「誰かやってくれる人いないかなーって。」
面倒事は嫌いだ。
なのに、目が勝手にチャット欄に向いて、
手が勝手に言葉を紡いだ。
『俺でよければやります。』
__その様は、まるで飛んで火に入る夏の虫、
その言葉が一番よく似合うような有様だった。
rd「お!…えーっと、ばど…ば、ばどきょーさん?」
rd「引き受けてくれてありがと〜、マジで助かる!!」
今まで俺は、飛んで火に入る夏の虫、その夏の虫は馬鹿だな、と思っていた。
きっと分かってるはずなのだ、仲間が入って行くのを見ているはずだから。
けど、飛び込んでしまう……俺には訳が分からなかった。
可哀想な生き物だな、としか思えていなかった。
だが今は違う
火の世界に飛び込んだ瞬間の、激しい恐怖を纏った美しい景色。
体が焼け落ちていくのを想像して、
また恐怖心が揺さぶられる。
それと同時に、チリチリと好奇心が煽られる。
この感覚が味わうためならば、
もはや死んでも地獄に行っても魂が抜き取られても、
後悔はない、むしろ喜ばしい、そう思えた。
rd「ばど〜?ねーぇー、ばどってばー!!」
kyo「え、あぁ、なんや?」
rd「なんか物思いにふけってたから…」
rd「……なに考えてたん?」
kyo「…ん〜、初恋の人との初対面のこと思い出しとった」
rd「え”っ、ばどの初恋!?だれだれ!?!?」
kyo「いや、言わへんよw」
rd「なんでよぉ〜、ケチィ〜〜」
kyo「ケチで結構や〜」
rd「…」
kyo「…」
「「ふはっw」」
フラッと通りすがっただけだったのに、
気がつけばもうすっかり、
俺は火の虜になっていた。
コメント
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ぼ、没…?これが…? …これだから文才を持っている人は……ケッッ 語彙力天才じゃん…(?)
没が山盛り エレベストよりも山盛りある。 没だけが増えていく…