テラーノベル
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母親「いらっしゃい。」
秋(しゅう)が部屋に入る。
玄関の奥から小さな足音。
ひょこっと子供が顔を出す。
秋「……え。」「子ども?」
母親「そうよ。」
秋「聞いてないけど…」
母親「言ってないもの。」
「あーもう。寝てればいいのに。
あっち行ってなさい。」促す母親。
秋「待った。」「ぼく、こっちおいで。」
子供はすぐ来ない。
母親を見る。
母親は面倒くさそうに、
「……いいから。」
と手を振る。
「大丈夫。」と秋が言う。
子供がとことこと歩いてくる。
秋はしゃがんで目線を合わせる。
「こんばんは。」
子供「……こんばんは。」
秋「お名前は?」
子供「…なおや。」
秋「そう、よろしくね、なおや。」
ーーーーーーーーーー
秋「…どうして『直弥』なの。」
母親「べつに。適当。
あたしがつけたんじゃないし。
あたしがひねくれてるから当てつけでしょ。
素『直』になれってことなんじゃない。」
秋「…そっか。いい名前だね、」「直弥。」
膝枕で寝てしまった直弥の髪を、やさしく撫でる秋。
コメント
1件
「直弥」っていう名前が『素直になれっていう当てつけ』かもしれないって母親が言うシーン、すごく刺さりました。あたしがつけたんじゃない、と距離を置きながら、秋が「いい名前だね」って髪を撫でながら言うのが切なくて。この3人の関係はまだ謎だらけで、続きが気になります。