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あの日誰かに愛されてみたくて、片手に花を持って夜を走った。
ぐちゃぐちゃになった感情が煩くて、
まだ綺麗にとけていない髪の毛が鬱陶しくて、
前も見ずに叫んだ。
「愛されたい」
分類の出来ないそんな感情を心の何処かで大切に抱き締めておきながら、
その感情が煩わしい。
私にとっての「友達」は夜とその中で輝いている灯りだけで、
一緒に手を繋ぐために、必死に月を追いかけた。
あの日片手にぎゅっと握りしめた、真っ白な花の名前がまだ思い出せない。