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調理場を訪れたセシリアたちの前に立ちふさがったのは、厳つい顔をした料理長だった。
がっしりとした腕は胸の前でしっかりと組まれていて、ここから先は絶対に通さないぞという強い意志を感じる。
「こんなところになんの用ですかな、皇后陛下」
鋭い眼光に気圧されて、セシリアの後ろにいたアランがぷるぷると小鹿のように震え始める。
けれども、前世で色々なタイプの保護者と接してきた経験を持つセシリアは、全く動じていなかった。
(見た目が怖い人ほど根は優しかったりするのよね)
威圧感たっぷりの料理長に怯むことなく、にこりと微笑む。
「調理場を貸してほしいの」
セシリアのお願いに、料理長は眉を顰める。
「……理由をお尋ねしても?」
「アラン皇子にクッキーを作ってあげたくて」
「なりません」
(だよね)
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