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えま🌷💖
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HARuka22
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午後12時06分
陽光が差し込む教室は活気に満ちていた。生徒たちは楽しそうに昼食を食べていた。
生徒たちはそれぞれ自分の机で弁当を食べていたが、隣の席の友達と分け合って食べる子もいた。笑い声、弁当箱を開ける音、そして会話が入り混じり、窓から吹き込む風の音さえもかき消してしまうほどだった。
しかし、ヨリは窓際の隅の席で一人、昼食を食べていた。
ヨリは物静かで内向的な女の子だった。めったに人と話さず、友達もいなかった。
彼女は箸で淡い黄色のオムレツをそっとつまみ、ゆっくりと口に運んだ。
突然――
「ねえ、ねえ、あの話聞いた?」
後ろの席から聞こえたささやき声に、ヨリの手はぴたりと止まった。
「サチエの呪いのこと?」
「うん…また起きてるらしいよ。」
ヨリは聞くつもりはなかった。
しかし、「サチエ」という名前を聞いた途端、食べるのを止めてしまった。
数人の生徒が身を寄せ合い、誰かに聞かれるのを恐れるかのようにひそひそと話し始めた。
「うちの学校の伝説…」「幽霊はたくさんいるよね?」
「でも、サチエが一番怖いんだ。」
「どうして?」
一人の男子生徒が友人に身を寄せた。
「だって、サチエは自分で犠牲者を選ばないんだ。」
「どうやって選ぶの?」
彼は携帯電話を取り出し、ほとんど囁くような声で言った。
「ムカデだよ。」
「ムカデ?」
「そう、大きな黒いムカデ。人の前に現れて、もしその人がムカデを殺したら…」
少年は言葉を止めた。
彼の顔から笑顔が消えた。
「呪いが効き始めるんだ。」
隣にいた少女はごくりと唾を飲み込んだ。
「その後は?」
「7日間。」
「7日間って何?」
「7日後…」
彼は天井を見上げた。まるで思い出したくない何かを思い出したかのように。
「誰かが死ぬ。」
「つまり、犠牲者は死ぬってこと?」
「分からない。」
「誰が死ぬの?」
「誰も知らない。」
その答えに、生徒たちは一瞬静まり返った。
ヨリは箸を置いた。
彼女は、これはただの噂だと自分に言い聞かせようとした。
学校の怪談。
子供たちが互いを怖がらせるために語る話。
しかし、一人の少女が口を開いた。
「誰かが言ってたんだけど、選ばれし者がムカデを殺したら…サチエが復讐に戻ってくるって。」
「もし私たちが殺さなかったら?」
「じゃあ、放してあげるしかないね。」
「もし噛まれたらどうするの?」
誰も答えなかった。
伝説にはその答えがなかったからだ。
ベルが鳴った。
チーン、チーン――
生徒たちは皆、お弁当箱を詰め始め、教室に戻る準備をした。
ヨリもお弁当箱を手に取った。
しかし、蓋を閉める前に――
ガチャン!
何かがテーブルの上に落ちた。
ヨリは下を見た。
それは……
黒いムカデだった。
何十本もの足をゆっくりと動かしていた。
ヨリは凍りついた。
心臓がドキドキした。
「……」
ヨリは教室を見回した。
誰もヨリに気づかなかった。
誰もムカデを見ていなかった。
ムカデはヨリのランチテーブルを這い、端の方へと向かった。
ヨリはゆっくりと手を上げた。
ムカデを払い落とそうとしたのだ。
しかし突然――
ムカデは止まった。
頭を彼女の方に向けた。
まるで…
彼女を見つめているかのように。
ヨリは背筋に寒気を感じた。
「だめ…」
彼女は今聞いたことを思い出した。
黒いムカデ…
獲物…
七日間…
ヨリは慌てて手を引っ込めた。
殺さなかった。
触れなかった。
何もしなければ、呪いは起こらないと思った。
ムカデはゆっくりとテーブルから降りてきた。
一歩。
二歩。
三歩――
そして戸棚の下に姿を消した。
ヨリは安堵のため息をついた。
「ただのムカデ…」
彼女は思わず笑みをこぼそうとした。
しかし突然――
パキッ…
テーブルの下から音がした。ヨリは下を向いた。
何もなかった。
そこで彼女は立ち上がった。
そして教室を出て行った。
午後12時13分
次の教室へ向かう途中、ヨリはまだムカデのことを考えていた。
忘れようとした。
しかし、理科室の鏡の前を通り過ぎた時、背後に何かが映っているのに気づいた。
少女。
古びた赤いドレスを着て。
廊下の突き当たりに立っていた。
ドレスは鮮やかな赤色だった。
まるで血のように。
長い髪が顔を覆っていた。
そして、彼女はじっと立っていた。
ヨリは足を止めた。
心臓が止まりそうになった。
ゆっくりと振り返った。
誰もいなかった。
廊下はがらんとしていた。
「…幻覚?」
ヨリは再び鏡を見た。
少女はまだそこにいた。
今度は顔を上げた。
髪の下に目は見えなかったが、ヨリははっきりと感じた。
少女はヨリを見ていた。
少女の唇がゆっくりと動いた。
しかし、声は出なかった。
ヨリは、その唇からたった一言だけ読み取ることができた。
「七…」
鏡がかすかに震えた。
「…日。」
ヨリは再び振り返った。
そこには誰もいなかった。
しかし、廊下の突き当たりの床に…
黒いムカデが這っていた。
それはヨリの目の前で止まった。
そして今度は…
逃げなかった。
待っていた。
1日目
ヨリは誰にも何も言わずに家に帰った。
その夜、彼女は「サチエの呪い」について情報を求めて夜遅くまで調べた。
多くのウェブサイトには様々な話が書かれていた。
ムカデを殺した者は死ぬという話もあった。
代わりに周囲の人々が死ぬという話もあった。
呪いは伝染するという話もあった。
しかし、それら全てに共通していたことが一つだけあった――
呪われた者が生き延びたという記録は一切なかった。
ヨリはスクロールを続けた……
そして、あるメッセージを見つけた。
それは何年も前の古いフォーラムの投稿からの短いメッセージだった。
「生き延びる方法を探そうとするな。」
下に、こう書かれていた。
「だって、何をすべきか分かったら…呪いはあなたがそれを知っていることを知るから。」
ヨリはそのメッセージをじっと見つめた。
ベッドの下から物音がするのを聞きそうになる前に、
ギシッ…
彼女はゆっくりと振り返った。
何もいない。
彼女は唾を飲み込んだ。
それから、スマホでベッド下のライトをつけた。
空っぽだ。
しかし、木の床には何かが引きずられた長い跡があった。
ベッドの下から…
寝室のドアまで。
そしてドアには、鮮やかな赤い液体で何かが書かれていた。
残り6日
ヨリは目を見開いた。
彼女はムカデを殺していない。
何もしていない。
それなのに、なぜ呪いのカウントダウンが始まったのだろう?
彼女の頭の中には、ただ一つの疑問が渦巻いていた。
もしムカデを殺したことが呪いの始まりだとしたら…
なぜ呪いは彼女が選んだ日に始まったのだろう?殺さないで?
窓の外では…
雨が降り始めた。
ほんの数分前まで空は晴れていたのに。
そして窓ガラスには――
赤いドレスを着た少女の影が映っていた。
幸江は頼の後ろに立っていた。
袖から黒いムカデが這い出していた。
耳元で囁き声が聞こえた。「呪いは彼女が生き延びるかどうかを問うてはいない…」
「ただ、誰が最初に最期を迎えるかを見守っているだけだ。」
――第1章 終わり――
コメント
2件
あなたはサチエを恐れていますか?
こんにちは、寺島あおいです🌷 第1話、読ませていただきました。教室の賑わいとヨリの孤独の対比がまず胸に刺さりますね。噂話を聞いた直後に目の前に現れる黒いムカデ——「♡♡♡なければ大丈夫」と思った読者の読みを、ラストで裏切るのがとても巧みでした。なぜ♡♡♡なかったのに呪いが始まったのか、その謎が続きへの引力になっています。鏡の中の少女の描写も不気味で美しくて、ゾッとしながらも引き込まれました。続きが気になります…!