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私の推しが死んだ。
「 簗瀬 凪 」
なぎさちゃんが、私の生きる意味だった。
昔からレズで、差別の波に晒されてた。
今だって、高校で冷たい目で見られる。
私ってなんなんだろう。
友 : おはよう!
胡桃 : おはよう!ゆうちゃん!
ゆうちゃんは、傷ついた私の、唯一の心の支えだった。
苦しい時も、泣きたい時も、いつも隣にいてくれたんだ。
胡桃 : ゆうちゃん…
友 : どうしたの?
胡桃 : 私ね、死ぬ事にした。
【オタクの死因は純愛ですか?】
友 : …そっか、じゃあ生きてる間よろしくね。
全てを受け入れてくれるゆうちゃんは
ゆうちゃんは、ゆうちゃんは…
きっと ____ 。
私はそのゆうちゃんは受け入れられない。
私が愛しているのは、恋しているのは、
今は亡き、簗瀬凪ちゃんだけだから。
私が今見ている世界は真っ赤で、なぎさちゃんが死に際に見た景色。
ありがとう。ありがとう。
いま、私は一瞬だけ、自分のことを心から好きになれました。
たったのいっしゅんだけ、たったの一瞬で、
大嫌いを好きに変えれた。
あー、死ななきゃ良かった。
まだ、生きていれば…
生きているうちに…
自分を好きになったのかもしれないのにな…
大っ嫌い。
好きって言ったじゃん。嘘つき。大っ嫌い。
信じきれてないじゃん。大嫌い、大嫌い、大っ嫌い!!!!
推しがいない世界なんて、所詮…、
ああ、死んで良かった。
推しと幸せになれますように。
推しだけでも幸せになれますように。
また出逢えますように。
古参の、何回も呼んでくれた私の名前、
「くるみ」 として、もう一度正しくやり直せますように。
その記憶だけでも、残ってくれてますように。
全ての願いを込めて、私は瞼を閉じる。
2人で笑い合える世界線に行きたい。
私と凪ちゃん以外いらないよね?
…また来世。
友 : …本当に、これで良かったの?胡桃…
友 : 私が、突き落とした事にしたら…
友 : 私も、胡桃とおんなじとこ、行きたい…
捨てないでよ、胡桃。