コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
山富士宛に一冊の書籍が届いたようだ。「ようだ」と言うのは、田貫坂女史が持っていくと、引ったくるように受け取り、部屋に籠もってしまった。それを、フルタに言うと、「ああ、『月間 変態』ですよ。あの人は、私に読書を勧めてたけど、あの種の類いだったのか?」と一人事の様に言った。田貫坂は(露骨過ぎる題名だ)と思ったが、(黒木夫人はポルノ女優出身だった。今度雑誌の事を聞いてみよう)と、納得した。
昼過ぎ、黒木夫人が幻覚寺に来た。田貫坂とフルタは彼女を両サイドから囲み「チョット、おり行って聞きたいことが…」と言い、仏間に連れて行った。
「夫人、女優時代のお話をゼヒ伺いたいんです。月刊誌で有名でしたよね?」「やっだ〜、昔の話よ!」ポルノ女優を単に女優と言ったので気を良くしたらしい。