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これ違うと思う。本当に自分の元に置いておきたいなら優しくして欲しい 😢
偉央が激情にかられて結葉の舌を嬲るたび、そのまま舌を噛みちぎられて殺されてしまうのではないかという恐怖と闘っている結葉は、当然そのキスから快感なんて得られるはずもなくて。
ボタンを引き千切るように乱暴に前を肌蹴させられて剥き出しにされた胸に触れられても、ただただ怖いとしか思えないから、下もちっとも濡れてこない。
そうして、こういう時の偉央は、胸もまるで罰でも与えるみたいに強く揉みしだくから、ただただ痛くて怖いだけなのだ。
大抵こんな風に乱暴に胸を弄ばれた後は、しばらくの間まるで所有痕ででもあるかのように、偉央の指の形にアザが出来てしまうのが常になっている。
それはキスマークとは違って、明らかに打ち身に似た鈍い痛みを結葉の身体に残すのだ。
「結葉は僕が怖い?」
そんな結葉の耳元、偉央がささやくようにそう問いかけてきて。
結葉は素直に「はい」と頷くのが正解なのか、「そんなことありません」と首を振って嘘をつくのが正解なのか分からなくて戸惑ってしまう。
「――僕はね、結葉。キミが僕を恐れてくれればいいと思ってる」
何も答えられずにギュッと縮こまってしまっている結葉の耳朶を少し強めに噛んで、偉央が吐息を落とした。
「そうすれば、いくら馬鹿なキミだって、僕から逃げようなんて愚かなこと考えなくなるだろう? そんなことをしたら後が怖いからね? ――そう、例えばこんな風に……!」
言うなり、偉央は結葉の頭をグイッと押さえつけて、そそり立った屹立の前に跪かせた。
「咥えろ」
言って、結葉の唇にグイッとそれを押し付けてくる。
結葉は涙に濡れた目をギュッとつぶって、恐る恐る偉央のものを口に含んだ。
懸命に偉央のものを頬張った結葉の後頭部をグッと押さえつけるようにして、喉奥にわざと刺激を与えると、結葉が苦しそうにくぐもった声を上げる。
そのたび、喘ぐように開かれた口の端から唾液が溢れて偉央を濡らしていく。
「僕が……こうするのはっ、……結葉の、ためでも……あるん、だよっ?」
結葉の髪の毛を掴んだまま乱暴に彼女の頭を揺り動かしながら。
結葉の口淫から与えられる刺激のためだろう。
時折吐息を漏らしながら偉央が言う。
「結葉はっ、僕がこんな風に折檻すると……濡れ、てこないから、ね? こうやって濡ら、しておかないとっ、挿入られた時、辛いだ、ろっ?」
実際には偉央自身も濡れていない結葉に無理矢理ねじ込むのは痛みを伴う。
最初のうちはそれでも何度か乱暴にかき回すうち、彼女が懸命に蜜を吐き出してくるからそれに任せていたけれど、最近はこうやって予め結葉に舐めさせる方がいいと学んだ偉央だ。
わざと時折結葉の喉奥を突くようにして彼女に苦しい思いをさせるのは、こんな目に遭いたくないなら二度と自分を裏切るような真似はするなという牽制も兼ねている。
だけど偉央の知る限り、結葉と言う女性は、これまでにも偉央を怒らせることを何度も何度も引き起こしているのだ。
その度に「もう二度と同じ轍を踏まないで?」と言う願いを込めて痛い目に遭わせるのだが、結葉と偉央の感覚はズレているのだろうか。彼女は――恐らく悪気なんて微塵もなく――偉央を苛立たせることをしてくれる。
いつになったら結葉は偉央が望むような「従順な妻」になってくれるのだろうか。
偉央だって愛する結葉に笑っていて欲しくないわけじゃない。
だけど彼女の手綱を緩めることで、結葉が自分から離れて他の男とどうこうなる姿を見せられるくらいなら、結葉の笑顔を消しても構わないから、永遠にこの部屋に閉じ込めてしまおうかとすら思ってしまう。
ギリギリのラインで結葉を物理的に縛り付けることだけはセーブしている偉央だったけれど、それも正直そろそろ限界な気がしている。
そんなことを暴露したら、結葉はさすがに自分から逃げようと足掻くだろうか。
「結葉、あっちを向いて跪け」
ズルリと結葉の口腔内から固くなったモノを抜き取ると、肩で息をするように喘ぐ結葉に休む間を与えずそう命令を下す。
結葉にとって無理難題を吹っかけるのは、偉央にとってある意味結葉がどのくらい自分に服従出来ているかを知るための儀式だったりする。
「偉央さっ、……私っ――」
結葉がバックを嫌うのは想定の範囲内だ。
後ろから突き上げられると、奥まで届き過ぎて痛みを伴うらしい。
それを知っていて、偉央は敢えて後ろを向けと命じたのだ。
「もしかして……『出来ません』とか言うつもりじゃないよね?」
結葉のあご下に人差し指を添えると、ツッと顔を上向かせて畏怖の念に揺れる彼女の瞳を覗き込む。
「いまの結葉は僕に逆らえる立場?」
畳み掛けるように退路を塞いで冷ややかな声音で問い掛ければ、結葉が絶望的な顔をして潤んだ瞳を曇らせた。