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📚『お風呂を潜って上がったら、推しの家だった件について』
第三章:バスローブと心拍数
──ないこくんが部屋の奥に消えて、ほんの数十秒。
でもりうらには、1時間くらいに感じた。
(服……着るねって……///)
その“前”の姿、目に焼きついて離れない。
髪からぽたぽた水滴が落ちるのとか、
鎖骨のラインとか、
たるんでないのに、ちゃんと細くて……
えっっっちなのに綺麗……天使……神……えっっち(2回目)
頭かかえて悶えてたら──
「お待たせ、って、そこにいるの?笑」
声がして、顔あげると、
バスローブ姿のないくん。
今度はちゃんと服着てる、のに、むしろやばい。
お風呂上がり特有の濡れ髪で、首筋にタオル巻いてて。
そのゆるい笑顔に心臓がぶち抜かれた。
「……えっと、ここ、どこですか?」
って、改めて聞いてみると──
ないくんは、ちょっと考えるように天井を見て。
「夢、じゃないとしたら……なにかの奇跡かもね」
って、ふわっと笑ったの。
(うそ…こんな優しくされたら……)
「じゃあさ」
ないくんが、りうらのほうに歩いてくる。
「せっかく来てくれたし──」
「一緒に、お風呂、もう一回入る?」
(え、え、え、え、ええええええ⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️)
目玉飛び出そうになった。
なのに、ないくんはさらっと言うの。
「だって、君まだ濡れてるし、風邪ひいちゃうじゃん。あったかくしよ?俺と一緒に」
……なにそれ。
夢でもいいから、その言葉、録音して永久保存したい。
ドクンドクン鳴ってる胸を抑えながら、りうらはこくんと頷いた。
──第二ラウンド、湯けむり事件簿、開幕。
コメント
2件
うわーーーー!!!!! 最高すぎます!!!! 楽しみにしてたので見れて感動です😭 今日半日の疲れ吹き飛びました 次も楽しみにしてます!!