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「起きて ください 。 元貴様 。」
夜が明け、陽の光が カーテンの間から 俺の顔に降り注ぐ。
よいしょと唸りながら 布団を 押しのける 。
「… おはよ 。 … 元貴 で いいっての 。」
「そういう訳には いきませんよ 〜 。」
困ったように 眉を下げ 、 柔らかい表情で 此方を 見て 、 布団のシワなどを 直す。
「王子様 命令だよ。」
自慢など ではないが 、 俺は 一応 この 決して 小さくは無い 国で 、 王を 努めている 人の 息子。
所謂 “王子様” というやつだ。
「主様からの 命令ではなくて 。 最低限応えようにも 応えられないんですよっ 。」
「涼ちゃあん … けちだなぁ … 」
この “涼ちゃん” というのは …
正式名称「藤澤涼架」。
そんで 涼ちゃんって 呼んでるのは 、一目惚れして 、 普通に距離が近くなりたいから 自分勝手に こう呼んでる。
涼ちゃんは 1年前くらいに 父さんに 拾われて 来た 、 俺の専属 … 多分メイド。
この “多分” って言うのは 、 服装は一般的に 女性が担当する メイド 。
そして 涼ちゃんの 性別は
一般的に 執事をする 男性 なのだ。
なぜメイド服 で 俺の専属メイド なんだって ??
俺が地の底まで 頭を下げに下げて お願いしたから 。
本当は 涼ちゃん 、 メイドになる予定 、 そして 俺につく予定 は なかったんだけれど 、 ここ(城) に 来るって聞いて、 挨拶がてら 涼ちゃんの とこ 向かったんだけどね。
普通に 一目惚れ しちゃったの 。
当時の涼ちゃんは 細身で 身長は 高くて 、 身長の 割には 体重は 軽くって。
タレ目で ふわふわ おっとりしていて 。
ほんとに 女の子みたいな 印象だった。
そんで 俺の 専属執事とか 、 メイドとか つけようって言う 話も 同時に あったから 、
「俺の 専属 “メイド” になってくださいいぃ っ !!!!」
って 押して押して 押しまくって 20分で 了承。
いや 押しに弱すぎる 。
まぁ 押している自分に 言う 資格は ないんだけど 。
まぁこんな ことを 考えていても 仕方がないか と 朝食の ある所へ向かう 。
俺からの 願いで 朝食は 毎日 俺ととるようにと 涼ちゃんに 言っているので 、 朝食は 隣に 毎日 涼ちゃんがいる 、 !!!!
俺は 食べる時 ずーっと 涼ちゃんの方を 見ている。
小学生が アサガオを 観察しているように 透き通ったこの瞳 … ? で ずっと 見ている。
もぐもぐしているの 可愛いし、 毎日 メニューが 違うんだけれど 、 大きいものを食べる時など、 必死に 僕に追いつこうとして もぐもぐして ハムスターみたいに。
今日も 涼ちゃん と 朝食 !! などと思っていたら 涼ちゃんは 今日 朝だけ 出張 で いないらしい。
クソが!!!!! と 王子には似合わない 言葉を 内心 叫びながら 朝食を 1人 黙々と 食べ進める。
今日の予定が 他の執事やメイドから 告げられる。
今日は お茶会だ。
隣の国の 王子の 、 「若井滉斗」 との 。
若井滉斗 … 故に 若井 とは 小さい頃から ずっと絡んできていて 、 今年俺は 16になるが 、 それまでずっと 仲が良かった 所謂 幼馴染 というやつだ 。
最近 ここ 2、3年くらいは お茶会が 互いに 予定が取れなかったので、 久しぶりのお茶会 ということもあり 、 ワクワクしていた。
互いに メイド か 執事を どちらか 1人 護衛係として 連れてくるという (主に父上からの)約束なので、 涼ちゃんが 帰ってくる頃には お茶会には 迎えるので 、 自慢がてら 俺の可愛い可愛い 涼ちゃんを 連れていこうと 1人 企む。
着替えなどして いつでも お茶会に いけるよう 1人部屋で 待っておく 。
お昼頃になった時、 涼ちゃんが 帰ってきた 。
俺は涼ちゃんを呼び出して 、 俺の部屋に来るよう 仕掛ける。
「なんでしょう 。 元貴様。」
「今日 、 お茶会があるから 。 俺の 幼馴染 、 隣の国の 若井滉斗 。 挨拶がてら 護衛係がてら 着いてきてね。 三時からだよ。 あと30分。 早く来てねぇ 。」
「分かりました 。準備出来がてら そちらに向かいますね 。 」
「ん。」
質素な返事をして 、 失礼しますと 一言俺に声をかけて 俺の 部屋から出る。
陽気な鼻歌を歌いながら 俺は 準備が出来ているので、 今日 若井と どのような 話をしようか など 考え、 30分経ったのか 俺の部屋の扉を コンコンと叩き、 一言 交わし こちらへ 向かってくる 。
「準備できました。 いつでも迎えます !」
「ん、 じゃあ 馬車の 準備でも しとくね。」
はい!と元気な返事が聞こえ、 俺の頬が 緩む。
柔らかい表情をした 涼ちゃんを見て 可愛いなぁと 思いながら 馬車をお願いと 他の執事に 軽く 言っておく。
馬車が用意できたみたいなので 涼ちゃんに 行こうと言い、 さりげなーく 涼ちゃんの 柔らかい手を取って 馬車に向かう。
勿論俺の隣は 涼ちゃん 。
馬車の中には俺ら以外 誰もいないので 毎日恒例の 好き好きタイム。
この好き好きタイムって言うのは 俺がただ単に 涼ちゃんに ハグしたり 頬にキスしたり 手にキスしたり 好き好き 付き合ってなど 求愛を 死ぬほどする タイムなのだ。
会話の中に さりげなく 付き合って 結婚して 好きだよ などと マジで 俺が思っている ことを 述べているのだが
重要な相手は気づかない。 俺の好意に 。
逆に 心配になる 。 鈍感すぎて。
俺はこんなに キス ハグ やら なんやら しているのに、 当の本人は
「ありがとうございますっ。」
の一言だけで 聞かない。
まぁそんなことも 気にせず 、 いつか 相手が気づくだろうと ずっとやっている。
そんなこんなしていたら 馬車が 茶会の 会場についた。
「おー、若井!」
「元貴〜!お久しぶり〜!」
満面の笑みでこちらに 向かう。
その後は 他愛ない会話を しながらも 茶会の席へと向かう。
「あ、紹介し忘れてた、 この人、 俺の専属メイド 。 藤澤涼架 。 ほら涼ちゃん 挨拶して?」
「あ、 僕は 元貴様の 専属メイド になりました 。 藤澤涼架です。 よろしくお願い致しますっ !」
「よろしくね 〜 … ってえ !? 涼架ちゃん!? 元貴 の 専属メイドなんだね 〜 。」
え。 この2人 知り合いなの? と 内心 困惑する 。
「嗚呼 、 若井様と 聞きましたが 、 貴方でしたか 。 これからよろしくお願いします… 。 生憎 若井様の 恋人 や メイドには なれませんが …。」
困ったように 眉を下げて 笑う 。
…え? 恋人だって? メイドだって??
「ちょ、まって。 いつ告白されたの。 えどういうこと? なんでそんな話になってるの …。」
俺は 見るからに困惑をする 。
「まぁとりあえず 席につこうぜ。」
「嗚呼うん …」
一旦落ち着いて 席につこうとする 。
そしてここから 俺の尋問 ターイム 。
「…んで、 なんで 涼ちゃんの 存在を 若井が知ってる訳? 恋人って何 ? メイドって何?」
見るからに不機嫌な顔で 、 喉から 次から次へと 言葉が出てくる 。
「俺が ナンパしたからかな 。」
「…は?」
咄嗟に出た言葉が この一言。
軽く こいつ 言いやがって 。
「朝に 買い物してたら 涼架ちゃん見つけてさ。 一目惚れしちゃって。 いやぁ あの10分で すっごい アプローチしたと思うよ 。」
こいつは イケメン 。 普通に 性格も 悪くないし、 女から 告白されることも 数々ある 。
だが自分から告白したことは ないので、 至極 珍しい。
…だが 相手が 涼ちゃん とはな。
俺は 若井が どんな 恋をしてようが まあどうでもいいが 強い。
だが 相手が 涼ちゃんと なれば 別。
いやぁ ここに ライバルがいるとは。
「… いっておくけど 俺の涼ちゃんだし 、 俺のメイドだからね。 絶対渡さないからね 。」
「渡してもらわなくて結構。 奪ってあげるから 。」
2人とも 前のめりになって 、 火花が 散っているような 雰囲気で いる。
「…まぁ、 俺は 涼ちゃんに キスしたり ハグしたり したことあるけどね !!」
自慢げに 俺は 上から言う。
「おれも 涼架ちゃんの 唇 奪っちゃったもんね 〜 。」
「は!?!?!?!?」
一言でかるーく そういう あいつに 思わず でかい声が出る。
「俺ですら 唇奪ったことないのに …!! 1年経って、!!! 奪ったことないのに !!!」
「いやぁ、 ふにふに してて、 あの蕩けた顔 、 可愛かったなぁ 。」
俺は 心の底から湧き出てくる この 汚い 感情 嫉妬心を 抑えきれなくなる 。
「…とりあえず、 詳しく聞かせてくれない?」
今は涼ちゃんが 若井の 護衛係と 挨拶がてら 別の部屋で お話をしているので この空間にはいない。
「おっけー。隅から隅まで お話するね?」
「…イラつくけど、 うん。お願いね。」
「まぁさっきの事なんだけど〜。 」
俺は若井。 今日は 元貴 との お茶会なので 、 気分転換にも 、 なんか 買っていこうと 街へ 出ていく 。
「ありがとうございます、!」
ふわふわとした雰囲気に 柔らかい表情の この人 。 お店の方に お礼を言って いる。
…可愛い 。
ぽつりと 無意識的に 俺の口から 出る 。
一見男だけど … メイド姿だな…
まぁそんなことはどうでもいいかと 心の中でぽつりとつぶやき 話しかける。
「…すみません。 あなたのお名前、 お聞きしても よろしいでしょうか?」
相手は 少しびっくりしたような表情に変わるが、 すぐ 可愛らしい 柔い 表情に戻る。
「…藤澤涼架 です 。隣の国の メイドを しております 。」
隣の国… 多分 元貴の 国だろう。
へー、と 軽い質素な 返事をする 。
「可愛いね。 」
一瞬の沈黙を引き去ったのは正にその 一言だった。
「…えっ?」
可愛らしい色白の 肌で 出来ている その 顔の肌は 一瞬に 淡い ピンク色に 染まる 。
俺は咄嗟に キスしてた。
…唇に。
柔らかく 優しく 顎を 両手で 抱えるように 掴む 。
「んね、 俺と付き合わない? 俺の専属メイド になってよ 。」
相手 はキスが 気持ちよかったのか、 はたまた びっくりしているのか 、 こちらを見て 蕩けた顔で 少し困惑している状態 。
相手は我に返り、 俺に「いえ 、 すみません… なりかねます …。」
と、 可愛らしい 困ったような顔で答える。
「ええ、 いいじゃん。 俺の国 、 結構大きいし 、 俺の 恋人になれば 、 俺 愛してあげるから !」
勢い を 増して 俺は 言う 。
「でも …」
と 涼架ちゃんは 言う。
その後… 多分 10分くらいは 俺の良さだか 国の良さだか ずーっと 言ってるが 、 相手はうまく 隙間隙間を かわし 、 俺から 逃げる素振りを見せる 。
「すみませんっ!時間なので … ! では !!」
「あっちょ…!」
腕を掴もうとしたけど 、 うまく 避けられ 、 逃がしてしまった 。
「…次会ったら、 とりあえず 処女 奪っとくか 。 」
王子が言わないような すっごい 下品な 言葉を 述べて 言う。
「…と、こんな感じ♪」
「… 俺でさえ キスできなかったのに … 軽いキスだよね !?!」
「まぁ、 公共の場だったからねぇ 。」
笑顔で そういう。
相手は めっちゃくちゃに 陽気な気分だろうが 、 生憎俺は違う。
嫉妬のせいで すっごい 不機嫌 。
「ふーん。」
眉間に皺を寄せ 、 そう答える 。
「珍し、 恋したこと ない 元貴が さ 。 嫉妬なんてね 。」
「うるせぇよ 。泥棒猫 。」
声色 を 変えて 言う。
「おー、 怖い怖い 。」
そんな他愛ない … 他愛ない会話なのか 分からないが 会話を して 時間を潰す 。
「お前マジで 次やったら 首引きちぎるからな 。」
「はは、 ごめんって。 キスはしない。 処女は 俺が奪うからね。」
「下品だな。 処女は俺のもんだし お前に近づけねぇからな 。」
相手を睨みながら ドスの効いた声で そういう 。
「…てか 涼架ちゃん 遅くない? 俺の 護衛執事と 話してから 30分経った と思うけど …」
「…確かにね 。 … 向かうか。
なんかあったら お前の執事 殺すからな。」
物騒な 文字を 並べて 文章を作り上げる。
「… いくら 俺の執事でも 涼架ちゃんを 傷つけるやつは … ねぇ。
殺して地獄に落とさないとなぁ 。」
そんな 王子かと 思うくらいに 物騒で 小汚い 会話をする。
涼ちゃんの 所へと 向かう。
確か 部屋が隣だから 、 数分もすれば 着くだろう 。
部屋の前の 扉に 着くと、 部屋の中から 声が聞こえる 。
俺達はすぐに ノックなどはせず 、 聞き耳を立てる 。
「っ うぁっ … んっ … 」
汚い 不規則な リズムを立てながら 聞こえる 吐息混じりの 喘いでいるような 声とともに 。
俺たちは すぐに扉を開け その場の光景に 吐き気がするような おぞましい 雰囲気を 感じ取る 。
若井の執事が 俺の涼ちゃんと キスをしていた 。
それだけでない、深いキスで、 服の上から 体を いやらしく触って 、 発情しているような 雄の顔で 俺のかわいいかわいい涼ちゃんを 愛撫している 。
俺は 真っ先に 涼ちゃんの 方へ向かい 、 執事を 殴り倒して 涼ちゃんを 姫抱きする 。
「元貴様っ …」
「元貴でいいっての 。大丈夫 …?」
「はい、 ごめんなさいぃ っ …」
まだ力が入らないようで 、 蕩けたような顔で 俺の方へ 顔を 向けて 言う。
普通なら 好きな人の蕩けた顔を見ると 興奮するだろうが 、 いまは状況が 状況だ 。
そんな気にもならない。
俺は怒りが心の底から 湧き上がるのを 感じ取る 。
「若井 。 処刑 。 分かった ?」
「おっけー。 解雇手当 と 処刑手配 … しとくねぇ 。」
軽く 言うが、 顔は 真顔のまま。
雰囲気からして とてもイラついているように 見えた。
まぁ無理もないかと 今日の茶会はここまでと 一言いい、 馬車へ 涼ちゃんを 連れていく 。
涼ちゃんは 姫抱きをされている 状態なので 、 顔もよく見える状態だ。
「大丈夫? 変なことされてない? 触られただけ?」
「…はい、 触られただけです っ …」
触られただけ ともいうが、 俺は 心の底から の 怒りがふつふつと 湧いてくる。
だが今は これに集中しないとな。
茶会の会場から 家までは 30分程度 かかるので、 話す時間もある。
「馬車、ついたよ 。」
「ありがとうございます … 。」
涼ちゃんは 俺の腕から 降りようとする 。
「だめだめ 。 力、 入んないでしょ。 涼ちゃん鈍臭いんだから 家に戻るまでは 俺が持ってるから 。」
「はい … ありがとうごさまいます …」
照れているのか 色白な肌が 真っ赤に染まり 、 熱くなるのが感じとれる 。
「…今日、色んな人とキスして。 お仕置だよ?」
「すみません… 煮るなり焼くなり してください … 元貴様の専属 メイドとして お恥ずかしい限りです …」
まだ完璧に呂律が 回っていない状態で 、小さい手で 顔を 隠しながら 俺に言う 。
なんだこいつ。 可愛すぎだろう 。 襲ってやろうか 。
まぁそんなことを 考えていても 仕方が無いので 馬車に乗り込み 椅子に座る。
「 … 涼ちゃん 、 キス、 どうだったの?」
「… えっ ?」
あいつの事は 、 若井は まぁ … 普通に イラつくが 、 あいつは 思い出しただけで 反吐が出る。が 、 まぁ 可愛い涼ちゃんが 見れるならと 質問をする 。
「… どうって … 」
困惑している 涼ちゃんに 思わずキスをする 。
あいつらよりも 深い 、 深海のような キス 。
「むっ… !?」
俺に抵抗できず 、 目を細め 気持ちよさを 紛らわしているのか 俺の手を 握る 。
吐息混じりの甘い声を上げて 、 苦しいのか 俺の胸ら辺を トントン と 制するように 叩く 。
「っ … ながぃっ …」
「上書き 。 あいつらだけで 終わるの癪だわ 。」
俺は 少し 不機嫌そうな お顔を して答える。
「お仕置、これでいいかな っ 。」
「 あぅ っ?」
俺はもう一度 涼ちゃんの 唇に 吸い寄せられるように 口付けをする 。
「涼ちゃん 。 今まで上手くかわされてたけど 今は本気だよ 。 正面から 面と向かって 。 俺を受けいれてね 。」
「…はぁいっ 。」
涼ちゃんがドンと来い。 というような 表情で 俺を透き通った目で 見る。
それすらも可愛いと 感じたが 俺は 今まで 詰まりに詰まった 喉の奥にしまっていた ことを 吐き出す 。
「俺と 付き合って ?」
「っあぇっ…」
芯から 暑さを感じた 。
今は密着している 状態だから 相手の 熱も感じとれる 。
顔が 真っ赤になって 困惑しながら俺を見る 。
「今までは ありがとうございますだの そうですかだの 色々かわされてたけど さ 。
今は 俺と 面と向かってるじゃん 。 (物理的に)」
「ふぇ っ …」
「俺のこの 1年間の 気持ち、 受け取って 。 なんなら俺と付き合って 。」
「あぅ っ …」
俺は銃のように 口から 弾、ゆえ 言葉が 沢山出る 。
涼ちゃんは 困惑し 呂律もあまり 正しく回っていない 状態で俺に言う 。
「ぼくっ… 元貴様のこと 好きですうぅっ…」
一瞬のことに 俺は困惑する 。
…すき? 好き? … Love? ILoveYou ってこと???
俺は 今の涼ちゃん が可愛い 。 そして 俺に告白してきたことに 嬉しみを感じる 。
やばい 俺の理性が ぶっ壊れる 。
目の前に俺を好いてくれて いる 好きな人 。
そして 告白もしてくれた。
やばい どうしよう。
返事が思いつかない。
涼ちゃんは俺の視界から 背こうと 俺から 目線を外し 別方向を見ようとするが 今の俺には効かない。
返事が思いつかないので とりあえずキスしてみました。
さっきよりも深く 、 涼ちゃんの手を引き こちらへ と 促すように 。
涼ちゃんは 最初 びっくりして 赤くなっていたけど 、 今はもう 幸せそうに 俺の腕の中にいる 。
「付き合おっか 。 俺ら 。」
「はいっ…!」
呂律も回っていない 焦点もあっていないような 涼ちゃんに そう言うと 、 嬉しそうに ふにゃと 柔く笑いながら 俺に 言う 。
とりあえず 家に着き 、 馬車から 降りて 玄関へと向かう 。
涼ちゃんはいやいやと 姫抱きから 降りようとしていたが 俺が制した。
「帰ったらお仕置きね ? まじ 処女 奪うからね 。」
「…えっ」
ぽつりと困惑の声が上がったが 俺はそんなの気にとめない 。
さぁ お楽しみの時間と行こうか 。