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#山中柔太朗
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リクエストありがとうございます…!!!
「太ちゃん、雨すごなってきたね……。山沿いの患者さんの訪問看護、無事に終わってよかったぁ」
「ほんまやな。早く病院に戻って温かいお茶でも飲もか」
軽自動車の助手席で、舜太がほっと胸を撫でおろす。
運転席の太智はワイパーを速めながら、いつもの優しい笑顔を向けた。
総合病院の看護師である太智と舜太は、午前中から近隣の山間部にある自宅療養患者の訪問看護に向かっていた。
しかし、昼過ぎから天候が急変。山道は激しい集中豪雨に見舞われていた。
「あ、はやちゃんから連絡入ってたよ。『山道は土砂崩れの危険があるから気を付けて帰ってこい』って」
後部座席でタブレットを確認していた柔太朗が言った。
「了解。安全運転で行くわな」
そう言った直後だった。
ゴゴゴ……と、不気味な地響きが山全体を揺らした。
「……ッ!? なにこれ……!?」
前方のアスファルトに、斜面から小さな飛び石がいくつも落ちてくる。
太智は直感的に危険を察知し、急ブレーキを踏んで車を停止させた。
「ふたりとも、車から出ろ!! 斜面が崩れる!!」
太智の叫びと同時に、上方の斜面から凄まじい音を立てて土砂と巨大な落石が崩れ落ちてきた。
三人は咄嗟に車から飛び出したが、崩落の勢いは想像を絶していた。
巨大な岩と泥の波が、車ごと三人へ襲いかかる。
「舜太! 柔太朗!!」
太智は後輩ふたりの背中を泥の中に力いっぱい突き飛ばし、土砂の直撃ルートから力任せに押し出した。
「太智さん……っ!?」
二人が反対側の路肩へ転がり込んだ瞬間——ドガァァン!! という激しい重低音とともに、斜面から落ちてきた巨大な落石が太智の体に直撃した。
「あ゙ぁ゙ぁ゙っっっ!!」
鋭い岩の角が太智の背中と体幹部を強く打ちつけ、そのまま崩れ落ちた土砂が太智の全身を飲み込んでいく。
「太ちゃんっ太ちゃんっっ!!!!」
山道に、舜太と柔太朗の絶叫が響き渡った。
数十分後。総合病院の初療室。
勇斗と仁人は、緊迫した顔で救急要請の無線を聞いていた。
『救急隊より通達! 山道での土砂崩れ事故! 傷病者1名、現場の消防隊により土砂から救出完了! 意識レベル低下、外傷性ショックの疑い! そちらへ緊急搬送します!』
「傷病者の身元は!?」勇斗がマイクに向かって叫ぶ。
『……訪問看護からの帰路だった、看護師の塩﨑太智さんです! 同行していたナース2名が保護・通報しました!』
「……っ!? 太智……!?」
勇斗の顔から一気に血の気が引いた。
仁人も息を呑み、即座に指示を出し始める。
「勇斗、動揺してる暇ないから! 外科に初療室1の準備!」
間もなく、サイレンを響かせて救急車が到着した。
ストレッチャーで運び込まれてきた太智の姿に、勇斗と仁人は言葉を失った。
泥と血で濡れそぼり、全身傷だらけで意識を失っている太智。
後ろからは、泥まみれになりながら付き添ってきた舜太と柔太朗が、ボロボロと涙を流しながら駆け込んでくる。
「はやちゃんっ……じんちゃん……っ! 太ちゃんが……俺らを庇って……っ!!」
「っ、大丈夫だから。二人とも下がってろ!」
勇斗が叫び、太智の胸元に耳を当て、すぐさま圧迫止血と点滴の指示を飛ばす。
「気道確保! 急速輸血用意! 太智……聞こえるか!? 太智!!」
泥だらけのストレッチャーの上で、太智のバイタルサインは急激に低下していた。
落石による強い打撲と土砂の圧迫。命の灯火が消えかけている。
「……無事で帰ってくるって言っただろバカ野郎!!」
勇斗が涙を噛み殺しながら、懸命に胸外圧迫と処置を続ける。
「勇斗、オペ室へ運ぶぞ!内部出血止める!」
仁人の鋭い声とともに、仲間を救うための命懸けの緊急手術が始まった。
数日後。
静かな病室で、太智はゆっくりと目を開けた。
窓からは柔らかい陽の光が差し込んでいる。
「……ん…………」
「……っ! 太智! 目、覚めたのか……!?」
パイプ椅子に座っていた勇斗が跳ね起き、太智の手を強く握りしめた。
隣には仁人、そして柔太朗と舜太が立っていた。
「太ちゃん……っ! よかった……本当によかった……っ!!」
舜太と柔太朗がボロボロと大粒の涙をこぼす。
太智は体に走る痛みに少し顔を顰めつつも、うっすらと瞳を開け、いつもの太陽のような笑みを浮かべた。
「……ふたりとも……け、が……ない……、ゲッホ、ゴホッ!!」
全身ボロボロで命を落としかけたというのに、真っ先に後輩の無事を心配する太智。
「当たり前だろバカ野郎!お前が身を挺して二人を守ったんだ。……消防の救助がもう少し遅れてたら、どうなってたか……」
勇斗が泣き笑いのような顔で太智の頭を撫でた。
「まったく、一般の看護師が患者さん訪問の帰りにそんな無茶をするなんてバカじゃないの。……でも、二人を無事に連れて帰ってきてくれて、ありがとね、」
仁人も深く息を吐いた。
「……看護師だから」
「関係ないでしょ」
太智は、ははっ、と儚く笑った。
病室に満ちる温かい涙と安心感。
嵐の山道で命懸けで守り、そして病院で絶対に諦めずに救い出した仲間たちの強い絆が、病室を優しく包み込んでいた。
コメント
3件
リクエスト書いてくださってありがとうございます😊 とっても素敵な作品です✨️ リクエスト道理でとっても感動しています✨️ 書いくださってありがとうございます😭 後輩を守り年上組からは「バカ野郎」とか言いながら感謝してるさのじんの仲間思いな気持ちそして目の前でだいちゃんが土砂崩れに巻き込まれた現場を見て叫ぶやわしゅんがとってもその場の空気の緊張感が伝わって来てものすごく感動してます😭 またリクエストしてもよろしいでしょうか? ギリまだハロウィンですよね? だからハロウィンぽいお話しと言っても私が好きな怪我とか読みたいですねでも今読みたいのはゾンビですゾンビウイルスのお話しです✨️ とは言ってもゾンビウイルスはゾンビウイルスとして世界線は別でお願いしますm(*_ _)m このお話しとは別でハロウィンイベント的なほっこりするお話しも読みたいです✨️ 次の投稿もとっても楽しみにしています😊🎶 ゾンビとっても楽しみにしてますね😊💕︎(ワクワク🎶😊) 体調不良には気を付けてください😊
あー、もう……読んでて心臓ギュッてなった……! 太智、マジでヒーローじゃん。後輩ふたり庇って自分が直撃とか、涙出るわ。目覚めて真っ先に「怪我ない?」って、そういうとこだぞ太陽……!! 勇斗の「バカ野郎」も仁人の「ありがとね」も、仲間の絆がビリビリ伝わってきて最高だった。続き、太智の回復とみんなの日常、楽しみにしてる🔥