テラーノベル
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「本当、ありがとう。もう、大丈夫…」
子供みたいに泣きじゃくっていた私を、何も言わずにそばで見守ってくれていた晴斗には感謝しかない。
そのうえ、その姿が見えないように気遣ってくれた。
「昔から泣き虫だったし、気にすんな。ため込みすぎなんだよ、お前」
憎まれ口を言いながら、晴とはそっと私に気遣ってくれる。
「もう暗いし、送る。ほら、立て。」
晴とは私のカバンと自分のカバンを持ち、空き教室のドアの前に移動した。
「大丈夫、一人で帰れるから。カバンも私が持つ!」
泣き止むまでずっと傍にいてくれたせいで、晴斗の時間を拘束したんだ。
そのうえ送ってもらい、カバンまで持ってもらうのは申し訳ない。
そう言って私は、晴斗の持つ自分のカバンに手を伸したが、カバンはヒョイと持ち上げられてしまった。
「ちょっと」
私が文句を言おうと頭をあげると、遥人が頭に手を伸ばし、頭をなで始めた。
「俺がやりたくてやってんの。余計な気づかいはしなくていい。」
私は、晴斗の優しい目線にはさかられない。
「・・・ズルい」
「そりゃドーモ」
その余裕な感じとか、昔から変わらない。
私が逆らえないその視線に逆らえないことも、知っているんでしょ。
・・・ムカつく、けど。
「ありがと。」
「いーえ」
消え入りそうな小さな声でも拾ってくれる。
素直じゃなくて、可愛くない私も見てくれる。
ダメダメな私も許してくれる、最高の幼馴染。
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