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つかぬことをお聞きしますが、このイラストは貴方が描いたものでしょうか?
何千年も前の話
とある国は妖怪というものが存在した
それはそれは
人々の生活を脅かし
時には人を糧として食ったりもしていた
そして次第に人間達は
無関係な妖怪達も殺すようになった
そう、無関係
何もしていないのに
一体何をしたというのか
とある優しい鬼の者は
人間に母鬼を殺され
憎しみ
悲しみ
怒り
そして出来てしまった
「フッ…wははッw」
ホロホロ…
「今宵は冷えるのぅ…ザッザッ…」
雪が降る中
静かに竹林が揺れる森の中
薄らと人影の姿がちらつく
「…寒い…寒いのぅ…今年こそは作物が良く育てば良いのだが…」
「…だがまあ……w」
悪い顔
邪悪で悪者そのもの
でも鬱くしい
それが
「人間を食えばその問題も無かろうw」
「さて…戻ろうとするかのぅ((((」
赤子「ぁ”あぁあッ!あぁぁあッ!」
赤子の大きな泣き声が
こちらまで届く
山の中で響きわたらず
雪に吸い込まれて
「こんな山奥から赤子の声だと…?クル…」
「…スンスン……」
「匂いでは分からんな…音の方が良さそうじゃ…スッ…」
ドクドクと
心臓の音が耳に薄らと聞こえてくる
「……そっちか…ザッザッ…」
長い長い着物を引き摺りにながら
音の出る方へと向かう
赤子「ぁああぁッ!ぁああぁッ!」
「……なんとまぁ…醜い光景じゃッ…」
そこには
泣き止まない赤子と
赤子を抱えて息絶えた母親がいた
血は固まり
雪にまた隠れていく
「…人間は互いにも傷つけ合うのが随分と好きじゃのぅ……スッ……」
「……これではもう不味くて食えぬな…ボソッ…」
「赤子はまだ食えそうじゃ、ザッ…」
そして鬼の娘は
無意識に赤子を母親の手から離そうとするが
子を引き剥がせないことにすぐ気がついた
「…渋いとい奴じゃのうッ……!」
赤子「あッぁああッ!」
そう言いながらも
この光景を見た鬼は
この母親と自分の母鬼を重ねてしまった
赤子「あぁぁあぁッ!」
「……はぁ…手こずらせよって…」
「…にしても……随分と珍しい瞳を持っておるなぁ…」
不格好に赤子を持ち上げ
瞳の奥を覗く
赤子「ぁッあぁッ…ぅッ~…?」
「何じゃ、妾が恐ろしくて泣くのも止めてしまったか?w」
赤子「……きゃははッ!w」
「!!」
「笑って…おるのか…?」
「…フフッw…あっははッ!w」
赤子「きゃはは!きゃはは!w」
「そうかそうか!w妾を恐れぬか!」
「良かろうw御前が20を迎えた頃に妾が直々に食ってやろう!」
鬼の娘は喜びました
初めて自分を恐れぬ人間を見て
笑い以外込み上げないほどに
でも知らない
赤子「ヘクシュッ!」
「おやおや、風邪などひかれては困るぞ…w」
「早くタラ腹に食わせてお前太らせんとなぁw」
彼女もその赤子も
この先何が起こるのかも
name▶︎____
gender▶︎♀︎(酒呑童子)
※次回から名前出します
next↪︎♡5
「 赤 子 の 名 前 .」