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rp視点
ー幼少期ー
いたい。
くるしい。
お父さんと、お母さんはどこ?
あしに、感覚がない。
だれか、たすけて、、、
数年前、僕の住んでた国は敵国の侵入で瓦解した。
僕のうちは、あっというまに崩れて、家の中にいた僕は家具の下敷きになりながら、来るはずのない助けを待っていた。
お父さんと、お母さんは出かけてて、どうなったんだろう。
無事だといいなと思うが、子供ながらに助かりはしてないんだろうな と考えてしまう。
僕、死ぬのかな。
いやだなぁ。
つらいなぁ。
「たすけて」
力ない自分の声が、虚無に消えた。
はずだった。
目の前がぱっと明るくなって、光が差し込んできて眩しい。
目の前には1人の人と燃え上がる周辺が見えた。
「なんや、1人のガキか。」
助けてくれるなら、誰でもよかった。
「、、、、」
「たすけて、くださいっ、、、」
足の痛みも、圧迫感も全部あった。
それでも精一杯の声を出して、助けを求めた。
この際、敵でもなんでもいいから、
僕はただ、生きたかったんだ。
「、、、しゃあないなぁ。」
そういって、目の前の人は瓦礫をテキパキと退ける。
やっと身の圧迫感がなくなって安堵し立ちあがろうとした途端
「ぇあっ」
足が上がらないほどの、激痛が走った。
いまでも忘れられない。
あの時の足全体を針山で押し付けられたような激痛。
「あぁ。足も結構やられとんのか。」
そう一言、その人は手を差し伸べてくれた。
よく見ると、顔は紙か何かで覆われていてよくわからない。身長も、しゃがんでるからわからないけど僕よりちょっと大きい。
腰には刀を携えている。
その人は僕の足を慮ってくれて背負ってくれた。
後で気づいたのは、この人は敵国の人だってこと。
名前は、、
「あの、名前は」
「いうわけあらへんやろ。」
教えてくれなかった。
それでも僕を背負いながら炎の中港まで連れて行ってくれた。
「ええか。今から未来の話するで。」
道中、そんなことを言われる。
僕はただ、はいとか、わかりましたとかしか言えなかった記憶があった。
「お前はこれからこの国を出る。そんでウチに来るワケやけど。」
「簡潔にいうたら、お前は今後この国で生まれたことも、この国から来たことも、ここで拾われたこともいうたらあかん。」
「、、はい」
「あっちの国、、我々国言うんやけど、そこで親を亡くして山ん中で迷子になってるところ俺が拾ったってことにせえ。ええな?」
なんで、とは言えなかった。
ただ、はいとしか言えなかった。
「絶対や。言うてもうたら、命はないと思え。」
「わかり、、ました。」
あれから僕は、人目のないところで処置と鎮痛剤をもらって船に乗せてもらった。
「数時間したら、また来る。寝てもええから静かに待っとけよ。」
それだけ言われて、ドアが閉まった。
倉庫の中は暗くて、その人がくれたランプひとつだけが唯一の光源。
寝ててもいいと言われたけど、寝れるワケあらへんかった。
念の為と置いてくれたパンと水も、のどを通らへんかった。
船は何時間乗っていたかわからないけれど、すごく長く感じられて心細くて辛かったのだけは、覚えている。
「おはよう」
ふかふかとした感覚と、真っ白な光。
起きた時には、もう船の中じゃないどこかにいた。
知らないうちに、寝とったらしい。
「あっ、えっ、、」
あの人は?
ここはどこ?
「おはよう。ここは孤児院。あなたは拾われてきたの。今日から家族よ。」
大体ざっくり、こんなことを言われた気がした。
多分、急展開すぎて脳が追いつかん方ったんやと思う。
「急にごめんなさいね。ところで、あなたのお名前は?」
でも、、ここはなぜかくっきり覚えていた。
「お名前、、レパロウ、です。」
これは、僕の物語。