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こうなることは出会った瞬間から予想はしていた



彼女は体をこわばらせ、ブラックの二の腕をつかんで倒れないようにバランスを取っている


重ねた唇の下で怯えたような小さな声を出したのがわかった



ブラックはキスを深めながら、ヒップの膨らみに腕を滑らせ、みごとな丸みを優しく揉んだ



キスをするつもりはなかった、咄嗟の行動だったが


なんとも彼女は素敵だ



やがてピンク色の雲のように彼女の香りがあたりに立ち昇り、ブラックは頭が真っ白になった




甘くかぐわしい春の様な香り、きわめて女性的な香り


この秘密兵器には心の準備が出来ていなかった、その香りが絹の様な彼女の口内の感覚と味が混ざりあう


信じられないほどなめらかな感触、シュークリームの様な柔らかな唇


うなじにかかるおくれ毛、赤ん坊のようになめらかな肌、ブラックはその感触に圧倒された



彼女は自分の腕の中で震えていた、捕らわれた小鳥の様な弱々しい震え


ブラックは我を忘れた、ここが銀行の事も強盗に押し入られていることも


おっと・・・・・そろそろ正義の味方に戻らないと・・・



でもあとちょっと・・・・



プハッと彼女は頭を引き大きく息を吸い込んだ


野ばらのようにピンクに紅潮した頬・・・・


漆黒の綺麗にカールしたまつ毛に縁どられた大きな瞳が、困惑に震えている



「ブ・・・ブラック・・何・・・何をして―― 」




「キス―― 」







ブラックは彼女がバランスを崩すように体制を変え、再び彼女の唇を貪った





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