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#ご本人様には関係ありません
楪羽*yuzuriha*
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雪月❄️
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深夜二時。
TBSの地下にある第3会議室は、重苦しくも熱い熱気に包まれていた。外部の喧騒から完全に遮断されたその空間では、冠番組『それSnow Manにやらせてください』の次回の大型特番に向けた、スタッフを交えての極秘の企画会議が、すでに数時間にわたって行われていた。壁に掛けられた時計の針が、静かに、だけど確実に時を刻んでいく。長時間の議論によって、中央のホワイトボードには複雑なタイムスケジュールやロケの配置図が黒と赤のマーカーでびっしりと書き殴られ、長テーブルの上には、付箋の貼られた大量の企画書や台本が乱乱と散らばっていた。
そんな中、カチッとした私服のジャケットを羽織り、メンバーを代表してプロデューサーやチーフディレクター陣と真剣な表情で打ち合わせを続けているのは、深澤辰哉だ。いつもはバラエティでメンバーを優しく弄る彼も、番組の構成に関わるこの瞬間だけは、プロとしての鋭い立ち振る舞いを見せており、その横顔には一切の隙がなかった。
深澤「はい。では、前半の過酷ロケの割り振りは、この順番で回すということで承りました。スタッフの皆さん、長時間の調整、本当にありがとうございます」
深澤が完璧な仕事の笑顔を浮かべ、資料をトントンと机に叩いて整えた、その瞬間。ふと、長テーブルを挟んで少し離れた斜め向かいの席から、じっと突き刺さるような、鋭く強い視線が注がれていることに気がついた。視線の主は、Snow Manのリーダー、岩本照だ。岩本はガタイの良さをさらに強調するような、体にフィットした黒いVネックの私服を纏い、引き締まった体躯で腕を組んでいた。手元の資料を見つめているフリをしながら、その鋭い眼光は、完全に深澤の動きだけをロックオンしている。長年、シンメとして過酷な現場を共にしてきた岩本は、この会議室のスタッフたちの視線がどこに向いているか、そして誰にも見られない「死角」がどこにあるかを、完全に知り尽くしている男でもあった。
岩本(ふっか、さっきからあの若手ディレクターと話し込んでる時の距離、近くない? 疲れてるからって、誰にでもあんなふにゃふにゃした笑顔見せなくていいんだけど)
言葉には出さないが、岩本の瞳の奥にある独占欲の炎が、じりじりと部屋の空気を焦がしていく。岩本は手元の資料の端に、他の大人たちには絶対に見えない角度で、深澤にだけ伝わるように、指先をすっと動かした。それは「後ろの美術倉庫へ来い」という、二人の間だけで決めている秘密の呼び出しの合図だった。深澤は一瞬だけ、驚いたように細い目を丸くしたが、プロの顔を崩さないまま小さく息を吐いた。
深澤「……すみません、次の企画の美術資料の確認をしてきます」
プロデューサーに軽くそう一言残すと、ジャケットの襟をそっと正し、足早に会議室の奥のバックヤードへと歩き出した。
そのすぐ近く。会議室の隅の席に座り、ノートPCを開いていたのは、最年少のラウールだった。自分の仕事の確認をしているフリをしてはいるが、その脳内は100%ガチの腐男子だった。ラウールは席の影から、岩本の無言の指先サインと、それに翻弄される深澤の表情をバッチリと捉えていた。
ラウール(……きた!! 完璧な仕事人のふっかさんが今、一瞬で恋する乙女の顔になって会議室を出ていった! リーダーの岩本くん、あの無言の指先サインの破壊力、まじで有罪だよ……! 最っ高!!)
ラウールは
ラウール「ちょっと僕も資料室に用事があるので」
と静かに席を立ち、音もなく深澤の後を追ってバックヤードへと滑り込んだ。バックヤードの最も奥にある薄暗い美術倉庫。そこは、過去の特番で使われた巨大なセットの残骸や、アクリル板、撮影用の工具などが乱雑に積まれた、静かで狭い空間だった。埃っぽい匂いと鉄の匂いが充満するその部屋に深澤が入り、周囲を気にしながらカチャリ、と内側から静かに鍵を閉めた、その瞬間だった。暗闇の中からぬっと現れた巨大な影に、後ろから強引に抱きすくめられた。ガシッ、と力強い大きな腕が深澤の細い腰をホールドし、岩本の硬い胸板が、深澤の背中に容赦なく押し付けられる。
深澤「うおっ!? 照、まじでびっくりするだろ!」
岩本「ふっか。遅い。待ちくたびれた」
岩本は大きな体を小さく丸めるようにして、深澤の首筋に甘えるように頭を押し付け、ふー、と熱い吐息を吹きかけた。その胸元からは、岩本が普段から愛用している、少しスパイシーで男らしい香水の香りが漂って、深澤の理性を心地よく狂わせていく。
深澤「ちょっと, 照……! 強く抱きしめすぎだって! このジャケット、私物だけどこれシワになると明日の本番、スタイリストさんに衣装との兼ね合いで怒られるんだけど!」
深澤が身をよじって抗議するが、岩本は余裕の笑みを浮かべたまま、その腕をさらに強固な檻のように引き締めた。
岩本「シワになったら、俺の私物のシャツ貸してあげるから。……それより、こっち向いて」
岩本は深澤の身体を強引に向き直らせると、積まれた機材の山に深澤の背中を優しく押し付け、そのまま深く、深く唇を重ね合わせた。
深澤「ん……っ、あ、照……」
岩本「ふっか、さっき会議中、スタッフ陣にめちゃくちゃ良い笑顔向けてただろ。テーブル越しに見てて、ずっとイライラしてた。ここは誰も来ない死角だから、俺のことだけで頭いっぱいにして」
リーダーの腕の中で、完全に翻弄され、熱い吐息を漏らす深澤。
ラウール(……はぁぁ、尊すぎて無理。リーダーの独占欲による無言の呼び出しからの美術倉庫での押し付けハグ、最前列で拝ませていただきました。この極上の会議室裏ノロケ、今夜の観察日記に完全保存……!)
倉庫の大型機材の影に身を潜め、完全に自分の気配を消してそのすべてを網膜に焼き付けていたラウールが、音もなく涙を流しながら大興奮していた。しかし、その甘く濃密な空間に、突如として現実の不穏な音が割って入った。ガタガタガタ……!
深澤「ひゃっ!?」
深澤が短く悲鳴を上げる。なんと、二人が寄りかかっていた古い特番セットの大型美術プレートが、岩本の強い力に耐えきれず、大きな音を立ててバランスを崩し始めたのだ。頭上からは、重い鉄製のプレートが、二人の真上に向かって真っ逆さまに落ちてくる。
深澤「照! 上! 危ないっ!!」
深澤が叫んだ瞬間、岩本は咄嗟に深澤の体を自分の肉体で庇うようにして強く強く抱きすくめた。ドゴォォーーーーン!!! と凄まじい衝撃音が倉庫に響き渡る。その頃、二人が戻らない会議室では、他のメンバーたちもそれぞれの異常に気づき始めていた。長テーブルの端の席では、純白の私服を着た目黒蓮が、隣に座る向井康二へ、強い熱を帯びた視線を走らせていた。目黒が康二の手首を机の下でガシッと掴み、周囲の目を盗んで自分の香水を康二の肌へと移していく。
康二「めめ、まじで、会議中やから……みんな見てるって……」
目黒「康二がさっき他のスタッフと喋ってたでしょ。俺、ずっと嫉妬してたから。今すぐ康二に触らないと、次の企画まじで集中できない。だから、ずっと俺の隣にいて」
目黒はいつも通りのストレートな独占欲の笑顔を浮かべ、康二の指を強く、壊れそうなほど握りしめた。康二は顔を赤くしながらも、その大きな手を優しく握り返している。
その少し斜め後ろの席では、次のロケ地の資料をチェックする佐久間大介が、自分の資料を覗き込む阿部亮平の姿を熱心に監視していた。阿部は佐久間にだけ分かるように、指先で小さく
「30分後に行くから覚悟して」というお仕置きのサインを見せ、資料越しに視線を交わし合っていた。佐久間はパニックになりながらも、そのインテリな独占欲に不敵な笑みを浮かべている。そして、会議室の最も静謐な窓辺の特等席。一人優雅に冷茶を飲んでいるのは宮舘涼太だ。その隣では、渡辺翔太がぶるぶると震えながらアイスを食べていた。宮舘は渡辺の気を引きたいが、大声で叫んだりはしない。そこで宮舘は、手元にあった大きな白いクロスを広げると、それを渡辺の頭の上から、優しく、だけど完全に周囲の視界を遮断するようにバサッと被せた。
渡辺「おい涼太!! さっきから俺の頭の上で涼太の手に包まれてんだけど! 前が見えねぇよ!」
宮舘は手を握ったまま、それをグイッと自分の方へと引き寄せた。二人の顔の距離はわずか5センチ。
宮舘「前など見えなくていい。翔太。君の視界には、僕だけが映っていればそれでいいんだ」
渡辺「涼太、顔がいつも通り真面目なのにやってることがただの変態だからな!」
ツンツンあしらいつつも、渡辺の顔は真っ赤に染まっていた。そんな三者三様の甘い空気が流れていた、次の瞬間だった。
バツン……!突然、会議室のすべての照明が落ち、完全な暗闇が部屋を支配した。非常用電源の緑色の薄暗い光だけが、壁に不気味に揺らめく。それと同時に、廊下の奥から「ジリリリリリ!!!」と、鳴り響くことのないはずの火災報知器のけたたましい非常アラームが、大音量で鳴り響き始めた。
佐久間「ええっ!? なになに!? 停電!?」
佐久間が驚いて椅子から立ち上がる。
目黒「康二、俺のそばから離れないで」
目黒が暗闇の中で康二の体を強く、自分の胸元へと引き寄せた。
続く▶︎▶︎▶︎
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コメント
3件
いわふかがイチャイチャしすぎて停電した…?
おお、第31話お疲れ様!会議室の緊張感と裏で繰り広げられるメンバー同士の駆け引きがたまらなかったわ。特に岩本の無言の指サイン呼び出しと、それに翻弄される深澤のギャップが尊すぎる…!ラウールの隠れ観察も最高のスパイスやった。最後の停電と非常ベルで一気に不穏になったから、続きがめちゃくちゃ気になる🔥 次も楽しみにしてる!