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冬貴-huyuki-
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新しいやつ。
ちーちゃん女の子設定で。
苦手な人バイビー
行ってら
ザーザーと容赦なく降る雨が、アスファルトを叩いている。放課後の昇降口。ちぐさはハーフアップに結った髪を軽く気にしながら、困ったように雨空を見上げていた。
🩵「うわ、めっちゃ降ってきた……。傘、教室に忘れてきちゃったなぁ」
ハーフアップの結び目からこぼれるおくれ毛が、湿気で少し揺れている。隣で同じように雨を見ていた高2のぷりっつは、ちぐさのその横顔を盗み見て、密かに心臓をバクバクさせていた。
💚(ハーフアップとか、反則だろ……。うなじ見えてて、なんか妙に大人っぽいし……)
ぷりっつは自分の緊張を隠すように、わざと大きなため息をついて見せた。
💚「はぁ……お前、本当にドジだよな。ほら、これ入れよ」
ぷりっつが大きめの黒いビニール傘をバサッと開く。🩵「えっ、ぷりちゃんの傘? いいの? ありがとー!」
ちぐさは嬉しそうに、ぷりっつの傘の中へと一歩踏み込んだ。相合い傘。ぷりっつにとっては心臓が口から飛び出そうなシチュエーションだが、ちぐさは全くの無防備だった。
🩵「ぷりちゃん、背伸びたから傘高ーい! 濡れなくて助かる!」
屈託のない笑顔で、ぐっと距離を詰めてくるちぐさ。肩と肩が触れ合いそうな距離に、ぷりっつの顔は一瞬で真っ赤になる。
💚「……っ、お前、近すぎ。もっと離れろよ」
🩵「え? でも、離れたらぷりちゃんが濡れちゃうじゃん。ほら、もっとこっち寄って?」
ちぐさはそう言って、ぷりっつのブレザーの袖をぐいっと引っ張った。至近距離で見つめてくるちぐさの瞳には、下心がこれっぽっちも混ざっていない。本当にただ「濡れないように」という親切心だけだ。
💚(こいつ……本当に何も考えてねーな……!)
ぷりっつは自分の胸の高鳴りがちぐさに聞こえてしまうのではないかと焦り、さらにわざと意地悪な口調になる。
💚「男の傘に入るって、どういう意味か分かってんのかよ。普通、付き合ってない奴とはしねーの」
🩵「えー? だってぷりちゃんはぷりちゃんだもん。私達、幼馴染だし家族みたいなものでしょ?」
ちぐさは小首を傾げ、ハーフアップの髪を揺らしながらケラケラと笑った。「家族みたい」その言葉が、ぷりっつの胸にグサリと刺さる。ちぐさにとって、自分はまだ
「安心できるお兄ちゃん」の枠から一歩も出ていないのだ。
💚「……家族、ね。お前さ、俺が他の女子とこうやって傘入ってても、なんとも思わないわけ?」
ぷりっつは少し低い声で、ちぐさの顔を覗き込んだ。少しは嫉妬してほしい、男として意識してほしいという、ぷりっつの必死の揺さぶりだった。しかし、ちぐさは少し考える仕草をした後、あっけらかんと言い放った。
🩵「うーん……ぷりちゃん優しいから、困ってる女の子がいたら入れてあげそう! あ、でも私の分はちゃんと残しといてね?」
💚「……はぁぁぁぁぁ」
ぷりっつは天を仰ぎ、深いため息をついた。この超ド級の鈍感さに、自分の想いが届く日は一体いつになるのだろうか。
💚「……もういい。行くぞ」
🩵「あ、待ってよぷりちゃん! 歩くの早い!」ちぐさを濡らさないように、そっと傘をちぐさの側に傾けながら、ぷりっつは赤くなった顔を隠すように雨の街へと歩き出した。
コメント
5件
鈍感すぎて逆に怖いけどめっちゃ可愛いしめっちゃ最高!
うわあ、もうこの距離感がたまらない…!幼馴染あるあるの「家族みたいなもの」発言、ぷりっつにはかなりグサッときたんだろうなあ。ちぐさちゃんがまったく気づいてなくて無邪気に距離詰めてくるのが、逆にぷりっつの片思いを強調してて切なくなる。傘を傾ける最後の優しさに、ぷりっつの必死さが詰まってたよ。続き、めっちゃ気になる…!