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【リーフ🍃】「サンダー…なんで…泣いてるの…?」
俺は咄嗟に聞いてしまった。だって心配だったから。
【サンダー⚡】「ごめん…。心配かけるつもりはなかったんだけど…もう…耐えられなくて…。」
【リーフ🍃】「耐えられない…?」
【サンダー⚡】「もういいや…。」
そう言ってサンダーは、今描いていた絵をめちゃくちゃにした。絵のど真ん中に赤い絵の具でバツ印が描かれ、自ら描いた絵を自ら台無しにした。
勢いよく床まで飛び散った赤い絵の具が、どうしても血にしか見えなくなって、その時自分は思わず何も言えなくなってしまった。
【リーフ🍃】「な…なんで…?」
【サンダー⚡】「だって俺の絵には価値なんてないんだもん。めちゃくちゃに台無しにしたって問題ないでしょ?」
その時のサンダーの顔は今でも鮮明に覚えてる。ずっと目が虚ろで濁ってて、もう何も見えてないというか、もう何も見ていないような冷たい目だった…。
【リーフ🍃】「なんでそんな…俺もサンダーの絵…好きだったのに…。」
その顔を見た瞬間、一瞬で脳裏に焼き付いて離れなかった。そして自分まで泣いてしまった。
【リーフ🍃】「なんでそんなに完璧主義なの…?完璧になったって…みんなから遠ざかるだけじゃん…。」
俺は確か、その時こんなことを言った。だけどこの発言はサンダーにとって、最も言われたくない言葉だったらしく、いつしか静かな怒りを俺にぶつけてきた。
【サンダー⚡】「うんじゃ…俺の努力はなんだったの…?」
その一言を言われた瞬間、「言ってはいけないことを言ってしまった」と後悔した。
サンダーにとっては、完璧に天才になることだけが生きがいだった。みんなは天才だからと、必死に追いつこうと努力をしていた。だから俺が今言った言葉は、普通の暴言よりも…
1番傷付ける言葉であり、サンダーの人生を否定する言葉だった。