コメント
3件
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ良い!!!!!☆ そしてめっちゃ見るの遅れたァ…☆ うへ、うへうへ☆ それにしてもメリバ好きッスねぇ☆ あんま見た事無いから自分も好きっす☆ そして最後の「は………? が良い味!美味しい!!最後の隠し味なのカナ!?☆(?) とにかく可愛いですねぇ…後表現素晴らしい☆好き☆うへぇ☆でへぇ☆ げへんげへ☆
蜂凛最高すぎました!!
attention
フィクション
OKなら下に
W杯で優勝した。
兄ちゃんと一緒に、勝ったんだ。俺も兄ちゃんも日本で出場した。理由は単純。俺はまだ国籍が日本に残っていたし、ブルーロックの作成者の絵心甚八にも「日本で出場しないか」と声を掛けられたからだ。特に断る理由もない為返事は勿論OKだった。兄ちゃんは何故日本で出たのかなんて知らないし、別に興味もない。目の前の敵を潰すことしか考えてこなかったし、出場する為の理由なんて「勝ちたいから」しかない。だから別に気にしてなんていなかったのに。
✧
優勝したよ。念願の優勝だよ、兄ちゃん。子供の時からずっとふたりで目指してたよね。
「ぁ、にぃ
もしかしてもうひとりで目指してた?俺は欠陥品だし、もう捨てられてた?勝手に同じ夢みちゃってごめん。こんな時にもアイツのことを見るんだもんね。
___兄ちゃんに、俺はいらないんだ…。
「潔、よくやった。」
「お前に褒められるなんて気味悪ぃわ。弟でも褒めてやれよ。────?」
「─────」
後の言葉は覚えていない。最初の言葉でもう既に力も戦意も抜け去っていた。闘志が燃えない。もう駄目だ。俺はサッカーができない。する目的もない。
──ふと、還ろうと思った。
そう思った瞬間に身体は動き出し、報道陣を押し退けてロッカールームへ戻り、荷物を纏めて昔では有り得なかった人気のある家へと帰っていった。誰かがなにか言っていた気もするが何も覚えていないからフィールド上に戻ろうなんて思えなかった。
✧
「ただいま」
「凛ちゃん!!おかえりっ!試合見てたよ!凄かったね♪」
いつもと変わらぬ同居人、蜂楽廻の態度に何処か安堵して、「着替えてくる」と一声掛けて二階へ向かった。着替えてから、遺書を書く。もう還りたい。還らせてくれ。解放させて。取り敢えず両親と兄にだけ書いておこう。潔にも少しは世話になった気もするが遺書を渡す程ではないからいいか、と思い二人分書くことにした。一通り書き終えると一階に戻り、ユニフォームなどを洗濯機の中に入れる。スッと振り返り前を向き、同居人のいるリビングに向かった。
ガチャ、と音を鳴らし扉を開けた。同居人はパッと顔を上げ、笑顔で「ご飯できてるよ!」と言ってくれた。
「後で話がある…んだけど」
「リョーカイ!待ってるね!」
夜ご飯を食べ終え、ふたりとも風呂に入ってからリビングのソファに座る。一応テレビを垂れ流しておく。柄に合わないが、少し緊張してしまうかもしれないから。
「話ってどーしたの?」
「………死のうと思うんだ 」
「む?心中ってコト?」
「ふは、なんでお前も死んでんだよ」
「なぬ!?違った?」
「お前が死にたいなら別にいいけど、独りで死ぬつもりだったから」
「淋しいこと言わないでよ、凛ちゃん」 「ずっと一緒って言ったでしょ?」
すり、と凛の頬を撫でる蜂楽は優しくしとやかな顔をしていた。凛は驚いた顔で、目を見開いていた。少し泣きそうな顔のようにも見える。沈黙を破ったのは蜂楽で、目を瞑って笑顔で、頬杖をついて指をクルクル回しながら凛に話しかけ始めた。
「凛ちゃんは…どこに還るの?どこに還りたいの?」
「…うみ。海に還りたい、そこで死にたい」
「どこでもいーの?」
「…….嗚呼」
死体になって迷惑をかけない方法なんて、これ以外になかった。大人しく俺を殺してほしかった。もしかしたらずっと、そう思っていたのかもしれない。自分の感情には疎いから、わからないけれど。もしかすると、あの夜の日から…ずっと…….
「海は俺が決めてもいーけど、いつにするかは凛ちゃんが決めてよね!」
「は、なんで」
「ひとりで準備しても満足出来ないよ。」
「ふたりで一緒に死ぬのが心中だもん。」
「ねっ」
確かにそうかもな。独りで準備して、決意を固めて、一方的な愛を渡して死ぬなんて、そんなの残酷で、最悪の死に方だ。
ふと蜂楽の方を見ると、小指を俺に差し出し、笑顔で俺の返答を待っていた。その問い掛けに答えてやらない理由などある訳もなく、俺も同じ様に小指を差し出し、絡めて、紡いだ。
「指切りげんまん!約束だからね!破ったら針千本飲ますからね!」
「ふは、ガキかよ」
「あはは!凛ちゃんもねっ!」
ふたりで一緒に笑っている今が最高に幸せだった。ずっと続いていて欲しかった。でもそうはいかない。
__一緒に地獄に堕ちるから。
✧
「じゃあ死ぬ日はココ」
とん、と軽く音を鳴らし、リビングの机の上に広げたカレンダーのとある箇所に指を置いた。
「んんん〜?なんか見たことあるような…?」
手を顎に置き、首を傾げるその素振りはあからさまと言えばあからさまで、最近ホームズの話をしてたからか、なんてひとりで勝手な想像を拡げていた。
「既視感の正体は多分兄貴の誕生日」
「ほどなる!」
蜂楽はそれ以上は深く入り込んで来ずに他の話題へと方向転換をした。かなり準備も整って来たし、お互いに遺書ももう書けた。
後は来《きた》る日を待つだけ。
✧
10月10日の、自殺で有名な岬。その日そこで死ぬ。蜂楽廻という糸師凛の恋人と。逆もまた然り。
✧
「準備は」
「することあるっけ?」
「ねぇな」
「でしょー?」
じゃ、行こっか。ともの寂しげに蜂楽が言うから我儘に付き合わせられて死ぬのか、こいつとか本当はもっと生きたいんだろうなとか無駄な思考が過ぎったけど、もう関係ない。約束したなら破らせない。死ぬまで一緒。
「俺たち運命共同体みたいだね」
……パチャ
「…運命共同体なんだろ?」
ズ…パチャ
「んふ、そうだね」
ズズ……
「死ぬまで一緒だも…ね………」
ピ…チャン
✧
『先日、サッカー選手の糸師凛選手とブルーロック出身の蜂楽廻選手が海で死亡していたのを発見されました。警察は死因は溺死で、自殺ではないかと考えて───
「………は?
ガチャンッッ