恋希→「」
恋葉→〈〉
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皆とシェアハウスしてから結構たった。
今では色んな仲間がいる。
だが、相変わらず俺は笑顔になる事は出来ない。
だが、目の色は以前の赤色に戻り、傷もそこそこ回復して来た。
俺は今、恋葉と一緒に大手企業に勤めている。
中学生まで、ろくに友達と思い出作りをすることが出来なかったから、今はとても楽しい。
恋葉からはお揃いのピン留めを貰い、今もつけている。
だが、笑顔になれない。楽しいとは思っているのに、
とある日。俺は萎学達と旅行へ行った。
楽しかった。でも、皆と一緒にお風呂に入る事は出来なかった。
傷跡が残ってしまっているから、皆に見られたら嫌われるだろう。
そう思い、夜中に恋葉と一緒に入った。
次の日、レオンが川に落ちてしまい、旅行は急遽切り上げた。
その後、レオンが目覚めたと萎学から聞いたとても安心した。その筈なのに、笑顔になる事は出来なかった。
そのまた次の日。
俺は仕事から帰って来たら部屋に籠るようになってしまった。
突然だった。急に部屋に居たくなった。
食欲も無くなってしまった。
眠れなくなってしまった。
急に心が壊れてしまった。
恋葉が幸せであればそれで良い………俺なんか居なくても、今なら幸せに生きれるはずだ…
俺なんか居なくても………
俺なんか居なければ………
そう言いながらずっと付けていたピン留めを外した。
もう………つける事はないだろう………
次の日
部屋の鏡を見ると、中学生の時と同じ姿だった。
目に光は無く真っ黒だ。髪も整っていない。
何の興味も示さず、皆と喋る事もほとんど無くなってしまった。
萎学達はとても心配しているようだ。
{恋希………、?大丈夫か、?}
ドア越しに萎学の声が聞こえる。
だが、俺は何も言わない。いや、何も言えない。
レオンが食事を置いてくれるが、俺は食べれない。申し訳ないが、食べれる気力も無い。
恋葉が部屋に入って来た。
皆の中で俺の部屋に入れるのは俺と恋葉だけ。
〈大丈夫かー、?明日も休む、?〉
「……………………………うん…………」
仕事も休んで居る。上司も、恋葉から事情を聞いており、理解してくれている。
でも、本当に申し訳ない。皆に迷惑をかけてしまった……
こんな俺なんか。本当に社会に必要あるのだろうか……?
あのまま、俺がいじめられていれば……。こんな事にはならなかった。
俺なんか生まれてこなければ良かったんだ。
毎日そう思ってしまうようになった。
次第に、なにをする気力も無くなってしまった。
遂には、ただ部屋の冷たい床に座っているだけの人間になってしまった。
〈大丈夫…………………………、?〉
「……………………………………………」
恋葉が話しかけても俺は頷く事もできなくなってしまった。
もう、ここまで酷くなって仕舞えば、何も出来ないだろう。
それなら、もういっその事………
夜になった。恋葉ももう寝ている。俺は部屋の天井に縄を括り付けた。
「ごめんなさい……………………………」
〈……………………………、?!!〉
ー続くー
コメント
4件
恋希さん?!それはまじで、絶対に駄目だよ!?
…ちょっとこの人達をいじめた奴らを(自主規制)したいっすね☆ 恋希さん!?それだけはダメっすよ!?!?