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___『幕間』 一
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__…ポタポタと水が何かに滴り落ちる音が聞こえる。家の前にある噴水からか、水を閉め忘れた水道からか、はたまた違う所からか、一滴二滴と重力に従って地面に波紋の形を作る。
赤い布に染み込んだ其れは、血のように赤黒く染まっている。血腥い、或いは、肉が腐ったような臭いが其処からしないのが、せめてもの救いなのではないだろうか。目線の先には、大きく歯を見せた人間の形の影。
(?)『ん~、そぉだなぁ、邪魔なやつは徹底的に消しちゃいたいんだよなぁ。』
歯牙とは正反対に色のない瞳は、一進に的を射抜くかのように同じところを見据える。又口が開く。独り言のようには思えない。
(?)『引き続きお願いしたいんだけどぉ、大丈夫ぅ、?』
舐め腐った声の一寸先の闇には一番星が輝いている。またもう一度水滴が落ちる。消える予感のしない星からは、疲れ果てた声が返ってくるだけだった。
(??)『……了、…』
(?)『…んふッ…俺が思い描く世界を作るために、頑張ってね、♪
明日からは、忙しくなるなぁ♪』
誰からも返事はない。
希望を導くための願い星は、願いを聞き入れ、闇へと帰っていく。酷く寂れた部屋に不気味な鼻歌が何時までも響き渡った。