どうやら幹部のメンバーは既に決まっているらしい。
あたしが決めたかったなぁ…
「テルル。今からあなたの仲間に会いに行きます。」
と、王女が言った。
“仲間”か…
その言葉を聞くのは何年ぶりだろう…
「分かりました。」
〜会議室前〜
「ここです…入ってどうぞ。」
「失礼します。」
ガチャ、と音がすると
目の前には、あたしの仲間であろう人が
いた。
あたしはびっくりした。
大体、あたしより年下だ。
大丈夫かな…?
と、心配が頭によぎったが、
まぁ、大丈夫だろう。
「こんにちは。はじめまして。」
みんなの目を見ながら言う。
「私の名はテルル・マラティア。世間の名で言えば…マフィア界の魔王、かな…?」
正直あってるか分からないが…
反応的にあっているのでは…?
「テルル。怖がらせちゃだめですよ。」
と王女は指摘するが、
あたしは怖がらせようとして、
この自己紹介をしたわけではない…
あたしの名前はこの世界に行き渡っていないから、この自己紹介をしたんだ…
決してあたしは悪くない…
「よろしくお願いしまぁ〜す!!」
と、元気な青髪の子が言った。
さっきの自己紹介で怖がらない人…
この世にいるんだ…
と少し引いてしまったが、
彼女はきょとんとしているようだ…
ほんとに怖くないんだ…
「…ちょっとユイ、声でかすぎよ…少し抑えなさい…」
と赤髪の子が小声で青髪の子に言った。
「…私はミル・カルタリア。よろしくお願いします。」
さっきと違ってハキハキしてる赤髪。
「ボクはユイ・ネムールです!」
と相変わらず元気な青髪。
「私はレイド・セルビア。」
「俺はレオ・ルドラ。」
と茶髪の2人。
「あともう2人、いるんですけど、今別件でいないので、後で紹介します。」
とミルが言った。
「わかった。……今日から同じ幹部なんだし、敬語使わなくていいよ…?」
「…?わかりました…。」
「おっけー!」
「少しはためらいなさいよぉッ!」
とミルが言うと、
「え?タメ口で良いって言ってるよ?」
とユイは言い、
レイドはさっきのやり取りにツボっており、
レオは呆れた顔をしている…
うん。大丈夫かな?
第1話 幹部メンバーご対面前編 完
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