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時刻は正午を指している。
俺は、約束通りマイキーに携帯を渡して15分間会話させている。
俺はというと、とある男…正体は鶴蝶なんだが、そいつをベランダに呼び出していた。
「何だよ、話って。」
鶴蝶はそう言って自覚していない素振りを見せた。
俺はポケットに両手を突っ込んで話す。
「お前も知ってるんだろ?マイキー死亡まで残り少ないって。」
鶴蝶は何も言わずただうなずく。
俺は反応を確認して、一呼吸置いてから言った。
「…じゃあ、その後、タケミっちが殺されるってのも知ってんのか?」
「…は?」
案の定の反応を、鶴蝶は見せた。
俺は続ける。
「鶴蝶、あいつらは俺らを殺す気でしかいないし、タケミっちの体を奪う事を目的としてる。要するに、タケミっちを人造人間にしようって魂胆なわけだ。俺が盗聴器で聴いた内容だから、合ってるとは思う。」
鶴蝶はそれを聞いた瞬間、目を丸くした。
そして、それと同時に俯いて話す。
「俺は、王も、親友も守れねぇのかよ…!」
俺は変わらない気持ちで話した。
「お前が【守る】んだよ。鶴蝶。」
「だから、マイキー!こっち真っ暗なんだって!ふざけてない!」
「ふざけてんだろ、タケミっち。」
「んも~!」
俺らが話を終えて戻ってくると、電話越しでマイキーたちが楽しそうに話していた。
鶴蝶はというと、まだベランダに残っている。
少し一人になりたいらしい。
まあ、あの話の後だ。そりゃそうだろう。
俺は大きく伸びをした後、時刻を見た。
時刻は12時10分を指していた。
「あと5分か…。」
俺はそう呟いて外へと出る。
その時、背中に銃を突き付けられた。
「…物騒なことはやめてくれよ。」
俺は嘲笑交じりにそう言う。
しかし、当人は「うるさい。」と一蹴した。
更にそいつは続ける。
「お前がユダなんだろ?三ツ谷。」
「んなわけないじゃん、笑えない。」
「うるせぇ。」
そう言って、当人は更に俺の背中に強く銃口を突き付けた。
「全く…酷いな、お前も。」
「マイキーに手ぇ出したら即刻潰すからな。」
俺は少し離れて振り向いた。
そして、それと同時に銃を奪い、そいつを撃った。
「…マネキンか。」
俺は撃った後の感じでそう判断した。
「全く、嫌なことやってくれるね、ドラケン。」
俺は上を見上げそう言う。
黒服を身にまとったそいつは、何も反応せず、消えていった。
「…違ったか?」
俺は吹く風に服を揺らしながらそう呟く。
ま、いっかと思い、俺はヘッドホンをした。
もちろん、これで盗聴の内容を聞けるようにしている。
俺は近くの林に歩きながらその内容を聞いた。
その時、ふと後ろから声をかけられる。
「大丈夫そう?」
「ん?ああ、うん。」
綺麗な瞳に、火傷の跡が顔にあるそいつは、無表情でそう語りかけてきた。
俺は笑い返して答える。
「三天と花垣家、併合できそうだよ。」
マイキー殺害まで あと