テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
私は桜井桃花。中学二年生。
最近、面白いことないんだよねぇ。
「ここ、テストに出るぞー。」
(….はぁ。)
本当にいつも通り、繰り返すばかりの毎日にため息が出る。
最近はずっとこんな感じだ。
くるくると鉛筆を回しながら時間の経過を待っていた。
その時だった。
ドンッ!バリーン!
大きな音がして、教室の窓ガラスが割れた。
(え?何が起こってるの?)
皆訳も分からずパニック状態に陥る。
「…みんな逃げて!」
クラスの誰かがそう言うのと同時に、割れた窓からクモのような生命体が入ってくる。
(何が起こってるの……?)
その謎の生命体に、クラスメイトがどんどん吹き飛ばされていく。
理解が追い付かないうちに、生命体が近づいてきていた。
(やばい…やられる….)
命の危機を覚悟し、私は目を閉じた。
“代償を背負っても生きますか?”
脳裏にそんな文字が浮かんできた。
今すぐに判断しないとやられる。錯乱した状態で私は選択をした。
「生きたい!!!」
“契約完了”
バチッ!と電気が走るような音がして、驚きで目を開けた。
目の前にいたはずの生命体は、電気をまとって絶命していた。
(まさか…私が…やったの?)
安心するとともに、だんだん意識が遠のき、気を失った。
「…気が付いた?」
目を覚ますと、数名の女子が私の顔を覗き込んでいた。
「はっ!私、何してたんだっけ….」
「力の使い過ぎで気絶してたの」
私が慌てると、あの時逃げてと指示していたクラスメイトの子が答えた。
名前なんだったっけ。
「ど、どゆこと?」
「あなたは魔法少女になってしまったのよ。」
「魔法…少女?!」
第一話 おしまい
コメント
2件
めっちゃ闇深げだ…すごく好き!