テラーノベル
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年末。
仕事納め前の、少しだけ浮ついた社内。
あちこちで「良いお年を」が飛び交っている。
「……」
デスクに座る
シェドレツキー。
珍しく静か。
スマホを見ている。
画面。
そこには——
クリスマスの時の、4人の写真。
少し照れてる
ブライト・アイズと、
隣でちょっと嬉しそうな自分。
「……」
少しだけ、にやける。
「……何見てる」
背後から声。
「うわっ!?」
慌てて振り向く。
そこには
デュセッカー。
「……顔」
じっと見る。
「分かりやすいな」
「いや別に!?」
隠そうとするけど、
「見せろ」
「ちょっ——」
ひょいっとスマホを取られる。
「……」
画面を見るデュセッカー。
数秒。
「……ああ」
納得。
「待ち受けか」
「返せ!!」
「完全にだな」
冷静に分析。
「……」
そのやり取りの横で。
「……」
静かに資料を見ている
ジェーン。
その隣。
「これでいいですか?」
少し身を乗り出して確認する
ジョン・ドウ。
「……うん」
距離が近い。
自然に。
「……」
デュセッカーがちらっと見る。
(こっちは安定)
視線を戻す。
(で、こっちは——)
「返せって!!」
「落ち着け」
「……」
シェドレツキー、観念。
「……で?」
デュセッカーが聞く。
「次は」
「……」
一瞬だけ黙る。
「……約束はした」
小さく。
「ほう」
「年明け」
ぽつり。
「また行く」
「……進んでるな」
素直な感想。
「……まあな」
ちょっと照れる。
その時。
ドンッ!!!
社内に響く音。
「完成したぞ!!!」
満面の笑みで現れる
ビルダーマン。
「……何ですかそれ」
ジョンが思わず聞く。
「新年パーティ用、自動回転式巨大チキンロースターだ」
「……」
沈黙。
「……いらなくないですか?」
シェドレツキーが素で言う。
「いる」
即答。
「盛り上がる」
「……たぶん違う方向で」
デュセッカーがぼそっと言う。
「あとこれも」
別の装置を指す。
「なんですかそれ」
「ポテト無限供給機」
「……」
全員、黙る。
「完璧だろう」
満足げ。
「……止めないんですか」
ジョンが小声で。
「無理だ」
デュセッカーが即答。
笑いと呆れで、
ざわざわする社内。
「……」
ジェーンが小さく呟く。
「……ほんと騒がしい」
「……でも」
ジョンが少し笑う。
「…この会社らしいですね」
「……」
ジェーンもほんの少しだけ口元を緩める。
少し離れたところ。
スマホを取り返したシェドレツキー。
「……」
もう一度、待ち受けを見る。
「……」
小さく笑う。
その先にあるのは、
次の約束。
「……」
デュセッカーが横でぼそっと。
「来年も面倒だな」
「いいじゃん」
シェドレツキーが笑う。
「……まあな」
社内の奥では、
巨大グリルをさらに改造し始める社長。
今日もRobrox社内は、
少しだけ騒がしくて。
でも、どこかあたたかい空気に満ちていた。
一一一END
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