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オルブド区に到着した頃、Skypeで大先生から通知が来る。なんだ、と確認すれば丁度壁が破壊されたらしい、アニメでも漫画でも見たがあれは本当に残酷だと思う。一国の幹部であり、最高戦力でもある俺が言うのもなんだが、あんな死に方無いだろう。特にミーナが殺されるシーンはシャオロンと抱き合ってギャッと叫んでしまった程だ。

つい最近アニメでも完結し、しっかりと録画して戦争終わりに見たがあれは失敗だった。安定のイキリハゲが考察を披露してきたあたりでしんどくなった。さっきまで敵兵を楽しそうにぶっ殺してたトントンがひぇ…と縮こまっているのを見て、改めて日本戦争国家じゃないマジ?と思った。だってあんな風に戦争を表現出来るとか、日本ヤバいじゃん。


トントンが外門に迎えに来てくれたので、ひとまず安堵の溜息を吐く。後ろから6人ほどの憲兵がザッ、と現れたので何事かと思えば一応護衛としてつけたとの事。流石オカン、ちゃんと守ってくれる様に憲兵まで動かしてくれるなんて感激だ。ショッピくんは大丈夫だろうか、と思いSkypeを開くと合流したと連絡が入る。トントンと2人して肩を下ろした。憲兵からはボーッと一点を見つめた後、いきなり飛び跳ねた変人にしか見えていないのだろうがもはや憲兵は人間じゃないので気にする事はない。


「とんとーん……どうする?これから」

「あー…まぁ、取り敢えず家入ってもろて」

「憲兵は?」

「帰ってクレメンスー」

「は、はぁ…了解しました!」


バタバタと手を振りさよならーと声を上げると、行儀よくペコリと頭を下げてくれた。大分若そうだったので最近入った人なのだろうか、それに律儀だもの。

トントンの家はとても豪華で広く、扉からして貴族感溢れていた。まだ見た目は子供の俺は中にいた執事?の人に世話を焼かれた。トントンに聞けば、子供好きなのだそう。そろそろか、などと考えていると大先生とペ神から、たった今内門が破壊されたというメッセージが来た。トントンと俺はレイス家壊滅まであとどれくらいかかるのかという事を考えていた。正確には死ぬ?死ぬか?お?的なノリだったけれども。

少し砂で汚れた身体を洗って、豪華な食事をもらい何故かトントンと一緒に寝ることになった。トントン曰く、ドット・レイスが殺しにくるかもしれないから隠す、とのこと。意味はあるのか分からない。館の人たちに事情を教え匿ってもらうことには成功したので安心である。とにかく、優しい人ばかりで良かった、いきなり訪れた子供を嫌な顔せず迎え入れてくれる程だし大丈夫だとは思っていたが。





翌日、開拓地の方へ赴くことにした。俺は多分原作から逃げることは出来ない、ならば全力でハッピーエンドを迎えさせてやろうという考えに至った。進撃の巨人は割とハッピーエンドで終わったと思っている、がしかしサシャ死んじゃったしミーナもハンネスさんも死んじゃったしトーマスとかマルロとか死にすぎなので何人か生かしたかった。まぁ簡潔に言うと気分である。人がいる限り争いが耐えることはないと、この身をもって経験しているので。


「多分エレンはもう巨人…よな?」

「そうちゃう?昨日の夜の話やろ」

未来のエレンにバレること無く動かなければならないという超ハードモードプレイなのだが、失敗しても特に影響は無いので軽くいこう。原作が変わるとか言われたら絶対何もしないがこの世界はパラレルワールドだと思っているし前提として夢だしうん大丈夫だ。

そんな事を考えながらトントンに手を引かれて歩いていると、丁度駐屯兵とエレンが揉めているシーンに遭遇出来た。トントンとその光景をジッと眺め、騒動が収まるまで待っていると駐屯兵が去った後アルミンがこちらに気付いた。トントンはサッと気配を消し逃げ、俺は子供を演じることに徹した。


「あ、お前ッ見てたんなら何か言えよ!」

「いやっ無理やろ怖いやん!?」

「前に市場で会った人、ここで何をしているの」

「んー…、揉めてんの見つけたから見とった」

「えぇっ、エレンを止めるの手伝ってよ!」

エレン達は俺の事を、たまに市場に現れる奴と認識しているので開拓地にいるとは思っていたのだろう。見当たらないので死んだのでは、と心配していたらしい。改めて死なせたくない。トントンは全く面識がないので、エレンに目をつけられていないと良いな。名前を聞かれたのでゾムと答えた。本名を名乗ることに抵抗はあったが、ボロが出るよりもマシだと判断した。エレンがあんなやつの世話になりたくねぇ、とパンを投げたので原作ルートに軌道修正されたのだろう、見事にミカサがパンを突っ込んでいて割と気まずかった。

後ろからのトントンの視線が哀れんだものだった事もある。










gr視点



「いるって!!絶対いるって!!」

「いらないっすよ!捨ててください!!!」

「トン氏今まですまんかった胃が痛いキリキリする」


昨晩ショッピが家族引き連れて現れてからはずっとこの調子なのだ。母親とショッピが永遠に揉めている。理由としては母親が拾ってきた犬を何匹も置いておこうとして、食料消費が激しくなるからとショッピが否定している事から始まっている。何なんだコイツら、いい加減にしてくれ。犬はせめて1匹にしろ5匹も養えるわけが無いだろ。父親はおっとりしていてまるで役に立っていないし、兄は開拓地の方へ出向いているし妹はまだ幼いのにショッピから距離をとっている。どうしてだ、迷惑極まりない。シャオロンはというと、謎に穴を掘っている。多分誰かの墓なのだろうが作る必要はないのでやめて欲しい、俺の敷地内だ。

はぁ…トントンの方に行ってくんねぇかなぁ……





🟢 ソース濃いめ


ぐる:コイツらマジなんなん


ソース濃いめ:いやぁゾムは大人しくてええ子や^^


ぐる:頼むからショッピとシャオロンを引き取ってくれ


ソース濃いめ:残念だったな!!距離考えろボケ!!


ぐる:あーこの豚、あーウザイんじゃーはーーー


ソース濃いめ:うちの子、働くええ子っすわ!!


ぐる:こっち永遠に揉めてんだが???は???


ソース濃いめ:うーん…かわいそー笑


ぐる:ころしてぇ…!!ころしてぇ…!!!


ソース濃いめ:じゃっ、ゾムが頑張ってるんで!


ぐる:ちくしょう……じゃあな!!






「おいショッピ」

「食料問題が!!!!…って、どしたんすか?」

「ゾムは働いてるってよ」

「…」

「おい」

「………すんませんでした働いてきマース」


すまんな、利用させてもらったぞトン氏。無言の圧力というものはいつ使っても便利なものだ。

2人とも早々に開拓地へ向かったらしい、我々も向かい合流する事が最善だろう。ついでになすり付けるか、距離が遠いと言っていたが今行けば確実に会えるだろう、待ってろ家畜野郎今騒がしいコイツらを押しつけに行ってやるからな。





続^^

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