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断罪ヴァンパイア

31 - エピローグ 第1話「ティータイムよ」

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2025年01月31日

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エル「…ル、エ…」

アル「はっ!」

エル「アル!ああ、良かった。起きないかと思っていたのよ!」

アル「どうしてここまで運んで来れた?」

エル「アドラスタが運んでくれたのよ」

アル「アドラスタか…」

アドラスタ「傷を負わせてしまったせめてもの償いですのよ。私は回復力なら自信がありますの」

アル「エル。腕は」

エル「あれから探したのだけれど、見つかっていないわ。…これぐらい大したことないのよ」

アドラスタ「私は損失部分さえあれば治すことが出来るけれど無くしてしまった以上は…私にはどうしようもできない。仲間を傷つけてしまうなど失態ですわ!」

アル「契約以前に私たちは生まれや同じように育ってきてはいる、所謂仲間ようなものだが、いつどこで裏切るか敵になるか分からない輩もいる。皆が信頼できるとは限らない。罪悪感も背負わなくてもいいと思うんだ」

アドラスタ「それもそうですわね♪」

エル「意外とあっさりね。…えっと、僕、紅茶を入れたのよ。ここは僕に振る舞わせて、お菓子も準備しているわ」

アル「エル、私は緑茶に和菓子が良いと前々から言って……すまない、折角用意してくれたのにな」

エル「あら、ごめんなさい!すっかり忘れてしまっていたわ」

アドラスタ「…前まではそうじゃなかったのにねぇ」

アル「いや…とある人に教えてもらってな。誰だったか…名前も分からない」

シャスカ「よ、アル、大丈夫か?倒れたって聞いたけど」

アル「シャスカ、それにボラス。シャスカ、手は…」

シャスカ「手はあったからアドラスタにはめてもらった」

アドラスタ「ヒメ様、あれから手の感覚はどうですか?」

シャスカ「特に気になることはなくて、以前と同じように動かせれる。何不自由ないから大丈夫」

アドラスタ「良かったです♪」

エル「シャスカにボラス、待っててね!追加で2人分の紅茶持ってくるわ」

ボラス「いいやエル、大丈夫だ。俺とシャスカで少しやらなきゃいけない用事を済ませてからティータイムとしようかな」

エル「あら、用事…」

アル「仕事にしてるヴァンパイアを人間になおすあれのことか?」

シャスカ「そうそう、1人終わってない奴いてさー。そいつ終わらせてから多分しばらくは仕事ないんじゃないかなと」

アドラスタ「頑張って来てくださいませ」


ソフィア「もう無くなっちゃいましたよ!」

ここに来て2日目の朝、私達は食材が無くなったことでどうしようか悩み中。

柚未「えぇ〜!…また盗む??」

イザヤ「俺もうやんないからね?」

ソフィア「盗むなんて…尚更しちゃいけないですよ、そんなこと」

イザヤ「また捕まっちゃうよ」

柚未「改心したと思ってるって!大丈夫大丈夫!」

ソフィア「…え?」

イザヤ「色々あって、さ」

ソフィア「え…」

柚未「いや〜ん!飢えちゃうよ〜!!バレないって〜!飢え死にたくないよ〜!2人もそうでしょ?!」

イザヤ「ん〜〜、確かに…でもどうしろっていうのさ」

ソフィア「適当にその辺の草でも食べながら生活します?」

柚未「衛生上良くないよ!!!」

ソフィア「せっ、正論…」

柚未「みんな行かないなら私行ってくる!偉いでしょ〜!えーーーっと、適当に…お、この袋良いじゃん!!ほじゃ!」

ガチャン!!

柚未さんは急いで街へ向かった。嘘でしょ…。

ソフィア「これ、、追った方がいい感じだよね…」

イザヤ「絶対に追った方がいい!行こう!」

こうして私達は柚未さんの後を追うことにした。


シャスカ「ベラドールやられちゃったな…墓はまだだけど」

ボラス「俺らで仲間の分も生きよう」

シャスカ「…だな」

ガチャ

シャスカ「数日ぶりだな〜この家」

ボラス「特に何も変わってないな。閉まっておいた食材も特に…」

シャスカ「飢え死んでんじゃね?申し訳ないな」

ボラス「早く行ってみようか」

シャスカ「だな」

俺達はカヤトの様子を伺いに下へ降りたが、姿がなかった。鍵が地面に落ちているため、鍵担当だったベラドールの隙をついて取ったのだろう。ベラドールは鍵をいつも後ろの腰に付けていた。

ボラス「逃げられたか…」

シャスカ「あいつは馴れ馴れしいところあるから上手く生きれそう…って…」

ボラス「ということはだ。完治してない状態で何処かへ行った、ってことか」

シャスカ「マズいな…また戻っちゃうかも」

ボラス「探さないと大変なことになるな」

シャスカ「まずは…可能性あるのは街か?」

ボラス「俺もそうだと思う。急ごうか」

シャスカ「はぁ〜めんどくせ〜っ!」

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