テラーノベル
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#死ネタ注意
奏 🎧💜 ⁰⁵⁰⁵
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今日も太陽が眩しく光る、六月のバンクーバー。
日差しは強いが乾燥しているせいか、風がさらっと吹いてとても気持ちがいい。
一旦昼休に入ると、いつものようにケータリングをもらい、マネージャーと控え室になっているキャンピングカーに戻る。
「目黒さん、この後他の撮影があるんで、ちょっと長めの休憩です。スケジュール調整するんで、メインクルーと打ち合わせしてきますね。」
そういってマネージャーが出ていった。
「はーい」
フィッシュ&チップスをつまみながら、目黒はスマホに手を伸ばした。
メッセージアプリの未読通知は相変わらず999+になっている。
その中から、重要そうなメッセージから確認していく。
次のスケジュール、ライブの打ち合わせ議事録、スポンサーからの新商品の案内…。
そして、自分たちが加入したときに作った3人のチャットルームが上の方に上がってきていることに気がついた。
『ラウールが写真を投稿しました』
投稿時間は午前二時近い。
なんだろう?
それと程なくして、ラウール個人からも写真が送られてきている。
目黒は一先ず、グループの方を確認してみる。
そこには、夜中のお台場でモデルポーズを取るラウール、浜辺ではしゃぐ康二の写真がアップされていた。
「あいつら、夜中に何やってるんだ」
思わず笑ってしまう。
最後のツーショットはラウールのインカメラで撮影されていた。
二人の笑顔が眩しい。
きっとラウールが個人で送ってきたメッセージもお台場で撮影したものだろう。
そちらも早速タップしてみる。
「え…?」
そこにあったのは、ラウールが薄く微笑みながら康二とキスをする二人の写真だった。
カメラの画角のせいで康二の表情まではみて取れない。
は、どういうこと?
どういうシチュエーション?
一瞬頭の中混乱する。
いつもの悪ふざけ?
いや、康二はまだしもラウールはこの手の挑発に乗ったりしない。
むしろ、煽って煽って、最後は放っておくのが常。
それに拗ねる康二をいつもみんなで笑うんだ。
まずはグループラインに「楽しそうだね」と適当に返す。
ラウールの方にはどう返そう…。
時計をみて、頭の中で日本時間に換算しなおす。
東京はまだ明け方のばす。
夜中まで遊んでいたようだから、流石に二人ともまだ寝ているだろう。
一旦、スマホをオフにすると、ぼんやりしながら、今度はプーティンを口にした。
ポテトにたっぷりかかったメープルシロップ。この甘しょっぱさが病みつきなのに、今日は薄味に感じる。
後で連絡してみようかな…。
一体何を聞く?何を聞けばいいだろう…。
ポテトを手にしながら考え込んでいると、マネージャーから「そろそろでーす!」と呼ぶ声が聞こえてきた。
「はーい」
もう一度次のシーンを確認してから立ち上がる。
着物の帯をしっかり絞めなおし、気持ちを入れなおした。
コメント
1件
読ませていただきました!序盤のバンクーバーでの爽やかな風景描写から、一気にラウールくんから送られたキス写真で空気が変わるところ、すごくドキドキしました。目黒さんの「え…?」の一瞬の困惑と、その後も冷静を装って仕事に戻る様子に、彼のプロ意識と心のざわつきが滲んでいて、続きが気になって仕方ないです。お写真、何だったんでしょう…!