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ほぇ~すげぇ! 闇風夜もなんか色々と辛かったのかな?抱きしめるって最強じゃん! 消える最後は笑顔になっててよかったよ!あと最後の風夜かっこいいw 一回でいいから殴らせろって言ってみたくなっちゃうほどにかっこいい!
すっご、うちには書けへんレベルまで行っとる、まだ全部見てないけどここだけ見てもすごいのがわかる
好き、すごぉ、(語彙力どこ言った)
ブラックは風の効果範囲から逃げようと地面を蹴る。しかし闇風夜の方が早かった。爆風が巻き起こりブラックの体に叩き付けられる。
「ぐっ……!」
ドンッ!
壁に背中を強かに打ち付ける。
「がっ……!?」
ブラックは床に倒れ込む。
ドサッ
「は……は……は……」
(すまない先生にまかせてもらえたのに……私は、何も出来なかった……)
カランッ
背後の瓦礫が崩れる音がした。
「そんな事っ……ないよ……ブラックは、僕を助けてっ……くれた……だから、あいつは……僕が相手する!」
瓦礫の中からふらふらと風夜が立ち上がる。
「お前が何をしたいか分からない。でもお前は僕の心の中の闇なんだろ?」
風夜は扇も構えずゆっくりと歩いて、闇風夜に近づく。
「だったら君も僕の一部だ。僕である事に変わりない」
闇風夜が怯えるようにジリっと後退る。風夜はそれでも足を止めない。
「僕は自分の全てを愛する」
風夜は目を閉じ、自分の胸の前で手を組み合わせる。その手には白い蛇のブローチが握られていた。
「この生まれも育ちも。そして僕を取り巻く全ての人たちを!」
風夜が目を見開く。赤い瞳が強く輝く。風夜の立つ所から強い光が生まれた。
「な、なんです!?」
ナイトメアが腕で顔を覆う。
「……もちろん、君もだ」
風夜は更に闇風夜に近付く。一歩一歩踏み出すたびに踏んだ所から光が生まれる。
「だからさ、もう殺し合うのなんてやめよう?ね?」
そう言うと胸の前で組み合わせていた手をゆっくりと解き、闇風夜をそっと抱き締める。
「……僕の闇が作り出した存在。本当なら消えて欲しくない。だけど僕達が勝つためには消えてもらう事になる」
闇風夜の目から涙がこぼれ落ちる。
「でも、僕は君を忘れたりなんかしない。そして僕の中に闇がある限り、君はそこで生き続ける」
闇風夜の姿が光に包まれる。
「だから怖がらないで」
闇風夜の姿が少しずつ光の粉となって消えていく。最後に一瞬だけ見えた顔は笑っているように見えた。
「さてと、やっと殺り合えるね。ナイトメア」
「くそっ……なんで……!」
ナイトメアは事前に開いていたワープゲートから逃げようと身を翻す。
「待てや、テメェ💢」
風夜がエンチャントのついた指輪をつけて手を伸ばすと、それから伸びた瘴気がナイトメアを捕まえて引き摺った。
「とりあえず一発殴らせろ」
そのまま風夜は右手でナイトメアの顔面に一発お見舞いしてやった。
「今回だけは僕も悪いからこの程度で勘弁してやる。だが次手ェ出したら骨の一欠片も残らねぇからな」
そう言うと風夜はナイトメアを投げ捨てて、身を翻した。そのまま一度も振り返らずに歩いて去って行った。