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れーん🌸
rd side――――――――――
──その日の昼休み。
みんなで集まり、いつもどうりに今日の出来事について話していた。
「らっだぁ、パン買いに行こーぜ」
コンタミがいつも通りのテンションで声をかけてくる。
「あー、行く」
立ち上がりながら、なんとなくいつも食べている部屋を見渡す。
きょーさんは、自分の席でスマホをいじっていた。
「きょーさんは?」
何気なく聞く。
「んー?俺いいや」
顔も上げずに返ってきた。
「ちょっとやることあるし」
「珍しいね?」
レウが笑いながら言う。
「いつも来るじゃん」
「今日はいい」
短い返事。
それ以上は何も言わなかった。
「じゃ、先行くわー」
みどりが行ってくるね、と言い、レウと一緒に教室を出ていく。
コンタミも「俺も」とだけ言ってついていった。
気づけば、部屋に残ったのは二人だけだった。
「……」
少しだけ、静かになる。
「ほんとに来ないの?」
もう一度聞いてみる。
「うん」
相変わらず、視線はスマホのまま。
「まぁ、たまにはいいだろ」
「……そっか」
それ以上は踏み込めなかった。
“やることある”なら、無理に誘うのも変だし。
「じゃ、俺も行ってくるわ」
「うぃー」
軽い返事。
それで会話は終わった。
部屋を出る直前、ふと振り返る。
きょーさんは同じ姿勢のまま。
画面を見ているはずなのに、どこかぼんやりしてるように見えた。
(……気のせいか)
そう思って部屋を出た。
その後、部屋に帰ってきてみんなでご飯を食べた。
「今日みどりがさ~」
「あっ!それ俺の焼きそばパン!!」
「はぁ…定期試験が…」
「はい、おゆ~^^」
雑談をしていたらチャイムがなったのでみんな解散し、各自の教室に入っていった。
席に戻ると、机の中に違和感があった。
「……ん?」
手を入れると、紙の感触。
引き出してみると、一通の封筒だった。
朝と同じ。
見覚えのない封筒…。
「……またかよ」
小さく呟く。
差出人は、やっぱり“らっだぁ”。
少しだけ迷ってから、封を切る。
中の紙を開く。
そこに書かれていたのは──
たった一行。
『あいつ、無理してるぞ』
「……は?」
思わず声が出た。
無理してる?誰が?
一瞬で、頭に浮かぶ顔は一つしかなかった。
「……きょーさん?」
さっきの様子を思い出す。
パンを断ったこと。
視線を上げなかったこと。
ぼんやりしてた感じ。
でも。
(いや、さすがに考えすぎだろ)
いつもとちょっと違うくらい、よくあることだ。
それに、こんな手紙の言うこと、いちいち信じてたらキリがない。
紙を折って、机にしまう。
「……気にしすぎだな」
小さく呟く。
でも。
授業中、何度か視線が前に向いた。
きょーさんの背中が少しだけ遠く感じた。
――――――――――