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『レモネード』
今日、私は一人で公園に来ていた。
天気も良く、風も心地よい。
とても気持ちいい。
寝転がっていると、誰かが声をかけてきた。
「久しぶり」
見ると、それは中学時代に片思いをしていた人だった。
「久しぶりだね」
私は体を起こしながら言った。
心臓の鼓動が少しだけ早くなる。
「今日は暖かいね」
彼は空を見ながら言い、私の横に座った。
「そうだね 」
「あ、そうだ。何か飲む?そこの自動販売機で買ってくるよ」
「え?いいよ」
「ほら。いいから」
そう言うと彼は私の手を掴んで自動販売機に向かった。
「どれがいい?遠慮しなくていいよ」
「……じゃあ、レモネード」
「はい。どうぞ」
「ありがとう」
「久しぶりに会えて良かったよ。じゃあ、またね」
「うん、またね」
彼の背中が見えなくなった後、私は手の中のレモネードを見つめた。
それ以来、私はレモネードが好きになった。
飲む度に、彼を思い出す。