テラーノベル
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ある夜。代表合宿で部屋が別れた日。
祐希がシャワーを終えて戻ると──
「……なに勝手に入ってきてんの」
「……鍵、開いてた」
「ノックくらいしろよ……」
「……会いたかったから。もうダメ、我慢できなかった」
さっきまでの強気な表情は消えて、
藍は祐希にそっとしがみついてきた。
「だめ……?こういうの……重い……?」
「お前さ、俺が誰にでも甘えさせると思ってんのか」
「……俺に……だけ?」
「お前にだけ」
その瞬間、藍の腕がぎゅっと強くなった。
「……明日も頑張れる気がする。会えたから」
「会いたくなったら、また来いよ。俺の部屋、24時間営業だから」
「……ほんと?」
「ほんと」
そして、そのまま一緒にベッドの上で並んで、 小声で「好き」「こっち見て」「キスして」ってわがままを連発する藍を、祐希は全部受け止めてやった。
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